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 静岡県吉田町で、町道の上空に歩道橋を兼ねた津波避難タワーが完成した。道路の上空を活用して津波避難タワーを整備するのは、全国で初めて。9月23日に行った完成式典には太田昭宏国土交通大臣も出席し、「モデル的な取り組みとして、全国に広げていきたい」とコメントした。

町道の上空に完成した津波避難タワー(写真:吉田町)
町道の上空に完成した津波避難タワー(写真:吉田町)

 東日本大震災を受けて吉田町は2011年11月、独自の調査に基づく「吉田町津波ハザードマップ」を制定。この際のシミュレーションで沿岸に高さ8.6mの津波が到達した場合、駿河湾に面する同町の総面積の約40%に相当する約8.6km2が浸水することが判明した。

 完成した津波避難タワーは、こうした浸水区域への津波対策の一部。小学校に避難できる区域などを除いて、13年度末までに合計15基の津波避難タワーを整備する。15基のうち、道路の上空に整備する津波避難タワーは6基になる。

 津波避難タワーを町道の上空に整備するのは、新たに用地を取得する必要がなく、早く整備できるから。ただし、詳細設計に入る段階で、道路の上空に整備する津波避難タワーの設計基準がなかった。そこで、吉田町は国や静岡県などと検討委員会を設置。同検討委員会で「道路上に設置する津波避難タワーの標準仕様設計基準」を制定してから詳細設計した。

 一方、道路の上空に津波非難タワーを整備するには道路法施行令などで定める占用許可が必要。同町などの要望を踏まえ、政府は道路法施行令など改正する政令を12年12月に公布し、13年4月から道路の上空に津波避難施設などを整備できるようにした。