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 五洋建設は演算工房(京都市)と共同で、トンネル工事において自然発生するガスなどの有害物質の発生量に応じて、換気設備風量を自動調整するシステムを開発した。

 坑内環境は換気によって良好な状態に保つ必要がある。従来は、工事前に所要換気量を算定して設定していた。

■従来の測定と換気の手順
(資料:五洋建設)
(資料:五洋建設)

 ただし、施工箇所によって変動する有害物質量に対して換気量が一定だったため、換気量が不十分になったり、換気量が多すぎて必要以上に電力を消費していたりした。

 五洋建設らが開発したシステムは、坑内に一定間隔で設置した機器によって、メタンガスなどの自然発生ガスや酸素の濃度、粉じん量といった有害物質の発生量を自動で測定。測定結果に応じて換気設備の風量を自動調整する。坑内の安全を保ちつつ、換気設備の消費電力を削減できる。

■開発したシステムの手順
(資料:五洋建設)
(資料:五洋建設)

 さらに、測定値をパソコンなどを通じてトンネルの平面図上に色で表示させる機能を加えた。有害物質の発生量と発生の箇所や過程が一目で把握できるので、異常発生時に速やかな対応が可能となる。

 五洋建設は、開発したシステムを国土交通省九州地方整備局の「東九州道(清武〜北郷)芳ノ元トンネル新設(二期)工事」に導入。現場での円滑な稼働を確認した。

 今後は、有害物質の発生量に対して全体の換気量を増加させるのではなく、局所排気で対応することや、坑内の消費電力を一元管理するシステムの開発などを進め、消費電力量の一層の削減を図る。

■パソコン画面上での表示例
(資料:五洋建設)
(資料:五洋建設)