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 1月31日午後5時10分ごろ、静岡県浜松市内の天竜川に架かる国道473号原田橋が、付近で発生した土砂崩れの影響で落橋した。橋上に車を止めて斜面を監視していた同市天竜土木整備事務所の職員2人が死亡。約15m下流側で建設している新橋にも、架設中の桁が落下するなどの大きな被害が出た。

左岸側から撮影した土砂崩れの現場。右が落橋した原田橋、左は建設中の新原田橋(写真:浜松市)
左岸側から撮影した土砂崩れの現場。右が落橋した原田橋、左は建設中の新原田橋(写真:浜松市)

 崩落したのは、天竜川の右岸側の斜面。市によると、幅40m、高さ80mにわたって崩れ落ちた。モルタル吹き付け箇所の上部に位置する自然斜面から崩落した模様だ。崩落の原因は不明。現場では小規模な土砂崩れが続いており、安全が確保できるまで本格的な調査ができない状況が続いている。

 原田橋は、1956年に竣工した橋長138.8m、幅員5.5mの単径間の吊り橋。両岸の鉄塔に渡した主ケーブルからハンガー部材でトラスの補剛桁を支える構造だ。土砂崩れで右岸側の2本の鉄塔のうち片方が折れたほか、橋上に崩落した土砂が流れ込んだことで、落橋したとみられる。

 現場では2日前の1月29日、土砂崩れが発生した箇所のやや南側の斜面で、吹き付けモルタルの剥落が見つかった。これを受けて、浜松市は道路に防護柵を設置するなどの対策を実施し、様子を見ていた。1月31日には、崩落箇所に落石がみられたことから、通行止めの措置を講じた。職員は橋上から斜面を監視していたところ、事故に巻き込まれた。

 事故を受けて、原田橋付近は全面通行止めになっている。迂回に約2時間半掛かることから、市は原田橋の下流側に仮設道路を建設する方針だ。

土砂崩れが起こった斜面の状況(写真:浜松市)
土砂崩れが起こった斜面の状況(写真:浜松市)