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全国4番目の長さ、難工事だった飯山トンネル

 上越妙高から次の飯山までの距離は29.6kmで、うち約22kmは新潟・長野県境の山岳地帯を貫く飯山トンネルだ。列車は上越妙高を発車後約3分で同トンネルへと突入する。フォッサマグナの東縁に位置し、複雑な地質構造であることや、大きな膨張性を示す地山や高圧の湧水が発生する区間が長いこと、また7割超の区間で可燃性ガスが湧出するなど、今回の開業区間でも特に難工事だったとされるトンネルだ。

全長22kmの飯山トンネル内を走行する運転席からの展望。トンネル内のスラブ軌道はハシゴのような形状の「枠型軌道スラブ」を使用している(資料:JR西日本)
全長22kmの飯山トンネル内を走行する運転席からの展望。トンネル内のスラブ軌道はハシゴのような形状の「枠型軌道スラブ」を使用している(資料:JR西日本)

 同トンネルは1998年から約9年半の歳月をかけて2007年12月に貫通した。内部には30‰の上り勾配と下り勾配の両方があるものの、W7系はスムーズな走りで暗闇を駆け抜け、僅か7分足らずで22kmのトンネルを通過。試乗列車はトンネルに挟まれた飯山駅を一瞬のうちに通過して疾走を続け、飯山駅通過から10分ほどで車窓には長野の市街地が広がった。

長野新幹線車両センターの横を通過。E7系の姿が見える(写真:小佐野カゲトシ)
長野新幹線車両センターの横を通過。E7系の姿が見える(写真:小佐野カゲトシ)
これまでは車両センターまでの回送線だった区間を走り、右手に在来線の長野駅構内が見えると長野に到着する(写真:小佐野カゲトシ)
これまでは車両センターまでの回送線だった区間を走り、右手に在来線の長野駅構内が見えると長野に到着する(写真:小佐野カゲトシ)

 試乗列車は予定通り午前11時30分、長野駅の11番線に到着。金沢─長野間約228kmの所要時間は1時間34分だった。営業運転開始後、速達列車の「かがやき」は最速1時間5分でこの区間を結ぶことになる。首都圏と北陸地方の時間距離が大幅に短縮されるのはもちろん、近くて遠い印象のあった北陸・信越地域の相互交流も活発化していくだろう。

長野駅に到着したW7系の試乗列車。長野県のPRキャラクター「アルクマ」らが出迎えた(写真:小佐野カゲトシ)
長野駅に到着したW7系の試乗列車。長野県のPRキャラクター「アルクマ」らが出迎えた(写真:小佐野カゲトシ)

 高崎─長野間の開業から約16年半、ついに金沢までの延伸開業が目前に迫った北陸新幹線。だが、同新幹線は金沢が終点ではない。既に敦賀(福井県)までの工事延長114kmが2012年6月に工事実施計画の認可を受け着手しており、今年1月には政府・与党が開業時期を当初予定より3年前倒しし、2022年度とする方針を決めた。予定通り進めば、今回の長野─金沢間開業から約7年後には「敦賀」の行先を掲げた列車が走ることになる。

<訂正>
東京方面行きで糸魚川駅付近で海が見渡せるのを初出時に「右手の車窓」と記しましたが、「左手の車窓」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。(2015年3月23日16時0分)