築造された年代を確証できるため池としては、日本最古となる大阪・狭山市の狭山池。2002年4月、13年あまりに及ぶ大改修を終えた。改修に伴う発掘調査からは、主に二つの構造物の歴史が明らかになった。水をせき止めるよう池の北側に直線状に築かれた「堤」と、そこを貫通させて下流に水を取るための「樋」だ。堤の最下部に残っていた樋に使われた木の年輪年代の測定から、狭山池の築造は616年ごろと判明した。その後、堤や樋を中心に、頻繁な修理と幾度かの大改修を繰り返しながら、下流域のかんがい用水を確保するため池として、狭山池は1400年にわたり使い続けられてきた。写真の池の向こうに見えるコンクリートの建物は、改修工事と並行して建設された大阪府立狭山池博物館。

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