2001年10月、日本有数の急流河川である富山県の黒部川に宇奈月ダムが完成した。長さ85kmの黒部川で五つ目のダムとなる。これまでの四つは発電が目的なのに対して、宇奈月ダムは黒部川で初めて洪水対策を主目的に造られた。加えて、発電と利水の機能を持つ多目的ダムだ。増水時の黒部川の水流はすさまじい。ひと抱えもある大きな石が河口近くの下流域でも河川敷を埋める光景は、水勢の激しさを物語る。1969年8月には、観測史上最大の洪水が発生し、右岸側の入善町が水浸しになった。それを契機に建設されたのが宇奈月ダムだ。黒部川は大量の土砂が流出する河川のため、貯水池内にたまる土砂を下流に排出する「排砂ゲート」を持つ。

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