埼玉県所沢市に、東京都民の重要な水がめがある。地元では狭山湖の名で親しまれている山口貯水池だ。2002年11月、堤体を耐震補強する工事が終わった。1934年に当時の東京市が完成させた山口貯水池の堤体は、土を盛り立てて築いたアースフィルダム。約2000万m3という貯水量は、1230万人の都民が使う水4日分に相当する。堤体補強のきっかけは、95年に発生した阪神大震災だった。震災直後の調査で、マグニチュード7クラスの地震が起きると、堤体が損傷を受けかねないことがわかった。都民の大切な水がめであるうえ、すぐ下流まで宅地が迫っていることから、東京都は耐震補強を決めた。堤体の高さは変わらないが、底面の長さは盛り土によって100mも広くなった。

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