神奈川県川崎市の中原区と高津区の区境を流れる江川が、緑豊かな親水空間となって復活した。この「江川せせらぎ遊歩道」は、浸水対策や水質保全を目的とした江川雨水貯留管の整備に伴って計画した。河川としての役割を終えた江川の跡地に、水辺の空間を蘇らせようという考えだ。江川の周辺地域は以前、既設の合流式下水道だけでまかなっていた。雨水と汚水を1本の下水管に集める合流式は、降雨時に下水管をオーバーフローした汚水が川に流れ込むといった欠点がある。江川の雨水貯留管は雨水をいったんためることで、こうした問題を解決。集中豪雨などによる浸水被害を防ぐ役割も担う。地下に直径8.5mの雨水貯留管を埋設し、地上部に約2.4kmに及ぶ水路と遊歩道を建設した。写真は2003年5月に完成した江川の新しい水辺空間。
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