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3次元マシンコントロールなどを中小現場に普及させる
中部地方整備局が設立した建設ICT導入研究会


建築分野では数年前から3次元CADで作成した建物のモデルデータを用いて生産性向上を図る「ビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)」の活用が注目されてますが、いよいよ土木分野でも、本格的な3次元技術の活用が進みそうです。

国土交通省中部地方整備局が2008年11月に設立した「建設ICT導入研究会」には、約200社もの建設会社や建機メーカー、ITベンダーなどが参加し、調査、設計、施工・維持管理の建設生産プロセス全体にICT(情報通信技術)の導入と生産性向上の実現を目指して活動を開始しました。

2008年7月に同省がまとめた「情報化施工推進戦略」に基づき、3次元マシンコントロールやトータルステーションを使った出来形管理、GPSを使った地盤の締め固め管理などの技術を、実際の工事に導入していくために、受発注者や開発者などが一体となって技術の普及や現場への支援、技術研究を行うことが目的です。

中部地整では研究会の設立に先立ち、国交省国土技術政策総合研究所や土木研究所から講師を招き、職員を対象とした半日セミナーを開催しました。セミナーは地整管内の全事務所にライブ映像で中継しました。また、現場見学会も3回実施し、3次元データ通りに施工する3Dマシンコントロール付きのモーターグレーダーや、GPSによる地盤の締め固めなどの現場を実際に見ました。

事務局長を務める国交省中部地方整備局企画部施工企画課の増竜郎課長は「この研究会では中小規模の工事にもICTを導入することを目指している」と説明します。これまで、3次元技術やGPSなどの技術を使った情報化施工は、大規模で特別なプロジェクトを中心に導入されることが多かったのです。それを小さな、ごく普通の現場にまで普及させようというのが、建設ICT導入研究会の大きな特徴といえるでしょう。

建設ICT導入研究会の設立に先立って行われた国交省職員を対象とした見学会の様子(以下の写真、画像:特記以外は国土交通省中部地方整備局「建設ICT導入研究会」
中部地方整備局の建設ICT総合サイトでは、研究会の活動内容や建設ICTに関するイベント情報、会員あてに送られるメールマガジン「ICT通信」のバックナンバーなどが随時、掲載される

建設ICT導入研究会の設立総会であいさつする同会会長で中部地方整備局長の佐藤直良氏。会場には、200人以上が集まった
建設ICT導入研究会を設立した国交省中部地方整備局 右から事務局を担当する企画部施工企画課の課長、増竜郎さん、岩崎哲也さん、安部伊折さん(下2点の写真:日経BP社)