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IT化の進展は、ペーパーレスなどによる省資源を後押ししている一方、サーバーによって

消費される電力エネルギーの増加により、サーバーからのCO2排出量を押し上げるという

逆の現象も起こっています。


サーバーは「ラック」という棚に何台もが積み重ねられるようにしてデータセンターと呼ばれる施設に

収納されていることが多いです。


先日、発表されたエーピーシー・ジャパン(以下、APCジャパン)のプレスリリースによると、ラック1本

当たりの電力消費量は5年前は0.5~2kWだったのが、現在は、



ナ、ナ、ナ、ナ、ナント



5~30kWまで増えた



そうです。


この消費電力は、ほとんど熱となって排出され、空調負荷となりますので、今度はこれを冷やすための

電力も大幅に増えてくるわけですね。


そこで、APCジャパンが2月2日に発売したのは、ラックから出る熱を「水冷コンデンサ」という

熱交換器で水に吸収させ、それを屋上に設置したクーリングタワー(冷却塔)で屋外に放出す

るという冷却システムです。


APCジャパンが発売した「水冷コンデンサ」付きシステム。サーバールームに水を持ち込まず、ラックを高能率で冷却することができる(以下の画像:APCジャパンのプレスリリースより)


室内ユニット(左)と水冷コンデンサ(右)

ラック内で発生した熱を、冷媒管を通じて室外に置いた水冷コンデンサに排出することにより、

サーバールーム内に水配管を設ける必要がありません。


水冷式のサーバーもありますが、地震など、万一のときを考えると心配でサーバールームには

水を持ち込みたくないというユーザーも、安心ですね。


また、ラックの熱がサーバールーム内に放散される前に冷やすことで、熱交換器などの

効率も高まりそうですね。


冷却塔は、冷却水の蒸発熱を利用して水を冷やすものなので、いわば



“打ち水”でサーバー冷却



しているようなものです。


従来のシステムに比べて、最大で約40%の電力コストを削減できるそうですので、省エネには

かなりの効果が期待できそうですね。


このシステムの面白いところは、サーバーというIT機器が、いかにも建築設備という感じの

クーリングタワーと合体したところです。


これからの建築設計者は、ユーザーがどんな機器を使い、どんなビジネスをどんな時間に

展開するのかも、よく考えて建物の省エネ設計を追求していくべきなのでしょう。