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今回の建設IT注目情報 ~NTTファシリティーズ「3D受雷部設計確認システム」~

 避雷針が設置されている建物でも、躯体の角や側壁などに雷が直撃し、コンクリートが欠け落ちることがあります。

 こうした雷被害を防ぐため、2005年の建築基準法改正ではJIS規格の「建築物等の雷保護」が適用され、雷撃リスクを評価する手法として、「保護角法」や「メッシュ法」に加えて、「回転球体法」という新手法が導入されました。

 回転球体法は、建物の外側に巨大な球体があると想定します。球体の大きさは保護レベルに応じて半径20~60mの範囲で設定します。そして、地面や避雷針を含めた建物全体の外側をこの球体がゴロンゴロンと転がったとき、球体がタッチした部分を雷撃の危険ありと判断する方法です。

 しかし、2次元の図面を使って回転球体法で解析するのは“至難の業”でした。ちょっと考えてみれば想像できますが、建物のいろいろな部分で「球に接する点」を求めなければいけませんからね。

 この大変な解析を効率的かつ経済的に行えるシステムが登場しました。

ナ、ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 
3次元モデルで解析
 
するものなのです。

 NTTファシリティーズが開発した「3D受雷部設計確認システム」というものです。地面や建物の3次元モデルを使って解析するので、複雑な形の建物や、屋上にいろいろな設備がある場合でも、正確に解を求められます。

回転球体法による解析結果の3D表示。黄色い部分が雷撃の危険がある(資料:NTTファシリティーズ)

雷に対して安全な場所を避雷針の先端を頂点とした円錐形内とする保護角法と球体に触れない部分とする回転球体法、導体の網目の内側とするメッシュ法(資料:NTTファシリティーズ)

保護レベルに応じた各手法の設計用パラーター(資料:NTTファシリティーズ)

 同社ではこれまでNTTグループの通信ビルにこのシステムを採用してきました。2009年に、日本雷保護システム工業会の技術認定第1号(認定番号:JLPA-AE1021)を取得したことで、広く一般の建物に適用できる技術として認められたのです。

 回転球体法による解析は平面図や立面図などで行うと大変な作業ですが、3次元CADにもともと備わっている空間的な座標処理機能を使うと、あまり苦労せずに解くことができそうです。雷撃解析はそのうち、建築設計業務の「標準メニュー」になるかもしれません。