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BIM教育や支店のサポートで活用を後押し

 スーパーゼネコンの一角を占める大成建設という巨大組織が、3年間で社内の部門間や会社間の壁を越えてBIMを普及させられた背景には、設計本部長のリーダーシップの下、地道な取り組みの数々がありました。

 まず、社内教育です。意匠設計者は個性が強く、設計ツールに対しても強いこだわりを持つ人が多いですが、同社では2007年から約3年間で約180人を対象にBIM用3次元CADの操作法などを教育しました。その中には、十数社の協力会社のスタッフも含まれています。教育費用はすべて大成建設の負担です。

 「かなり丁寧に教えました。一度、3次元CADを使って画面上のコマンドの位置や、入力したデータがどんなところに出てくるのかなどを理解すると、壁を一つ乗り越えます。3次元の方がかえって早く仕事ができることも分かります。要は慣れの問題だと思います」と高取さん。

 社内教育を受けた設計者には、BIMで設計するプロジェクトを指定し、「オン・ザ・ジョブ・トレーニング」で実務への導入を推進しました。これらの設計者をサポートするため、各支店にはBIMのキーマンを配置しました。

 また、社内の各部門でBIMを活用した結果、いろいろな成功例や失敗例も出てきます。こうしたノウハウを社内で共有し、BIMの活用力を高めるために「三次元祭り」というイベントもこれまで4回開きました。当日は午後、本社がある新宿センタービルの大会議室に設計部門や現場、技術研究所などから300人以上が集まり、10件を超える発表があります。

 「例えば、現場担当者は、大規模なフレームを組み立てる手順をアニメーションで表現するなど、部門ごとにBIMの活用内容には特色があります」(高取さん)。

「三次元祭り」の会場(写真:大成建設)