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今回の建設IT注目情報 ~日本建築学会「BIM円卓会議」~

 12月10日、日本建築学会の情報連携BIM研究小委員会は、第33回情報・システム・利用・技術シンポジウムの一環として「BIM円卓会議」を開催しました。

 建設ライフサイクルの様々な実務で、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を活用するうえでの課題を最新動向や国際動向、建築教育などの切り口で議論する集会です。

 会場となった東京・三田の建築会館ホールに入ってビックリ。円卓会議というだけあって、会場の真ん中にパネラーの席がロの字形に並べられていたからなのです。

 それだけでなく、 一般参加者用の席もパネラーを囲むように
 
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 
“多重四角形”として
 
配置されていたのです。

 私はスクリーン側の席に座り、議長の後ろで話を聞いていました。普段とは向きが180°違い、“対岸”や“両岸”の参加者の中に知り合いを見つけると、お互いに目配せしてあいさつでき、面白かったです。

BIM円卓会議の会場。中央のパネラーを囲むように、一般参加者の座席も“多重四角形”のように配置している(写真:家入龍太)

 まず、建築設計事務所や重工メーカーに所属するパネラーが、自社のBIM活用プロジェクトや、欧州のBIM事情について講演しました。

 アラップジャパンの城所竜太さんは、短い鋼管を編むように組んで作った「葉脈ドーム」の事例を基に「ジオメトリック・エンジニアリング」という手法を紹介しました。三菱重工業の大脇茂弘さんは、海外のプラント建設プロジェクトでのBIMによる情報連携や工場製作について語りました。

 また日建設計の鈴木隆さんは、先日、千葉市にオープンしたホキ美術館の空調や気流の解析におけるBIMの活用、同じく日建設計の宮倉保快さんはBIMによる設計への取り組みについて語りました。

 最後に梓設計の土井英尚さんが、欧州の設計会社や建設会社におけるBIMの活用状況を紹介しました。CGを組み合わせることによって構造を分かりやすくした図面の例や、「BIMマネジャー」と呼ばれる担当者がBIMでの設計に必要な3次元CAD部品をどんどん外注して準備していくワークフローなど、興味深い内容でした。

欧州でのBIM活用事情を報告する梓設計の土井英尚さん(左)とBIMで設計した建物(右)(写真:家入龍太、資料:グラフィソフトジャパン)

CGを組み合わせて構造を分かりやすくした図面の例(左)。「BIMマネジャー」が外注して準備した3次元CAD部品(右)(資料:グラフィソフトジャパン)

 この会議では、BIMのイベントらしいシステムが導入されました。そのため、新しい会場に行けなかった人も議論の進行状況を見ることができたのです。