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地盤の液状化を初めて“ライブ”で見た人たち

 地震の被災地に付きものなのが地盤の液状化被害。地面に吹き出した泥や、傾いた建物などの写真やニュース映像はよく見かけるが、地震時に液状化が起こっている瞬間を目撃した人はそう多くないだろう。

 「2011.03.11 earthquake urayasu chiba Japan 東北地方太平洋沖地震」という2分39秒の動画は、千葉県浦安市の路上で起こった液状化の瞬間を鮮明に記録している。東日本大震災の当日である3月11日、blackcat123ciao氏がYouTubeに投稿したものだ。

 激しい揺れで路上にしゃがみ込む人々。すると、歩道のブロック舗装の境界で、地面がみしみしと不気味な音を立てながら、すれ違うように動き始めた。舗装の境界を自転車がカタンと音を立てて乗り上げるように通過したことから、境界を境に地盤面に段差ができはじめていることがうかがえる。


YouTubeで公開されている「2011.03.11 earthquake urayasu chiba Japan 東北地方太平洋沖地震」

 動画の始まりから1分18秒後、「キャー」という悲鳴が聞こえる。その方向にカメラが向くと、歩道面に亀裂ができて泥水が吹き上がり、泥水面が見る見る広がっていく。「ヤバイよ」──撮影者とみられる女性がささやく。現場の緊迫感が伝わってくる。

 同1分40秒後、今度は芝生から泥水が噴き出し、歩道に押し寄せる。撮影者はそれから逃げながらもカメラを回し続ける。その行く手を阻むように、車道側からも泥水が海のように広がってくる。同2分25秒後、歩道一面は泥水に没していた。そしてドラッグストアの駐車場に駆け込んだところ、今度は排水溝の脇から間欠泉のように泥水が噴き出した。

 この動画はテレビニュースでも取り上げられ、5月7日現在で180万件を超えるアクセスがあった。そして地盤が液状化する瞬間を見た国内外の人々からは、300件以上のコメントが寄せられている。

 海外からは、「これまでたくさんの地震のビデオを見てきたが、こんなのは初めて見聞きした」(米国)、「いまだに私は分からない。なぜ舗装から水が噴き出すのか」(ポーランド)、「この現象は地盤の液状化だ。水道管の破裂ではない」(香港)といった地盤の液状化自体を驚く声が多く、液状化を知らない人に対して解説するコメントも多く見られた。

 また、日本人からは建設関係者や地震の専門家と思われる人からのコメントも多かった。「実験以外で液状化現象が始まるところを初めて見た」「インターロッキング舗装の横ずれが想像以上」「社会的、学術的にも大変意義のある動画」「液状化はドロドロした水がゆっくりとわき出るイメージがあったが、こんなに早く、水に近い形でわき出るとは思わなかった」と、液状化を初めて“ライブ”で見た人から高い評価が上がっていた。