「被災地のニーズ」を収集し、発信する
まず、静かな海が徐々に持ち上がり、数分後には濁流となって街を破壊する津波の恐ろしさを米国の建築関係者に理解してもらうため、「市民が記録!東日本大震災の津波や液状化の瞬間」を上映した。もとは約8分間の動画だが、撮影者の齊藤賢治氏の了解を得て3分間に編集し、英語のテロップも付けた。
次に、「GISで被害や復旧の状況をマップ化」の記事で紹介した「EMT(Emergency Mapping Team)」の活動を紹介した。東日本大震災発生の翌日、3月12日に活動を開始したEMTについて来場者の関心は高く、チームの編成方法などについて質問があった。
続いて、「車載レーザースキャナーや衛星写真で被災状況を把握」で取り上げた人工衛星から撮影した写真を使ってのがれきの分布や津波の浸水範囲の解析、3Dレーザースキャナーを搭載した車両で路面や周囲の建物、がれきなどの形状を高精度に計測できる「モバイル・マッピング・システム(MMS)」を使った被災地の計測を紹介した。
上記の取り組みは「被災地のニーズ」を把握する活動という意味合いをこめて紹介した、がれきの撤去や浸水地域の対策、道路の補修などのニーズを、これらの情報から把握できるからだ。