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日本企業との共同開発にも前向き

 ディニ兄弟が関心を示しているのは、他のメーカーなどとの共同開発だ。「もし、優れた開発力を持った日本の建機メーカーなどと共同でD-SHAPEを改良できれば、建物を造るという夢にさらに近づくことができる」とエンリコ氏は言う。

 リカルド氏はかつて、靴メーカー用の機械を販売する仕事を行っていた。15年ほど前まで、日本にもよく出張した。「東京・日本橋や福岡の会社によく行った」とリカルド氏は振り返る。

 「われわれはエンジニアであり、ビジネスマンでもある。D-SHAPEの共同開発については、いつも前向きに考えている」(リカルド氏)と、かつて取引を通じてなじみのある日本の企業との連携に期待をにじませている。

靴メーカー用の機械の取引を通じて日本ともなじみのあるリカルド氏(右)と、日本企業との連携によるD-SHAPEの改良に前向きなエンリコ氏(左)(写真:家入龍太)

家入龍太(いえいり・りょうた)
1985年、京都大学大学院を修了し日本鋼管(現・JFE)入社。1989年、日経BP社に入社。日経コンストラクション副編集長やケンプラッツ初代編集長などを務め、2006年、ケンプラッツ上にブログサイト「イエイリ建設ITラボ」を開設。2010年、フリーランスの建設ITジャーナリストに。IT活用による建設産業の成長戦略を追求している。 家入龍太の公式ブログ「建設ITワールド」は、http://www.ieiri-lab.jp/ツイッターやfacebookでも発言している。