建物内を自動飛行しながら3D間取り図を作成
スワート氏は、さらに驚くべき室内計測手段が開発されていることを明らかにした。ペンシルバニア大学が開発した「室内閉空間における自律飛行誘導」(Autonomous Aerial Navigation in Confined Indoor Environment)という技術だ。
Kinectと同様に赤外線センサーで3D形状を計測する小型機器を、4つの回転翼が付いた模型飛行機に搭載し、建物内を自動的に飛行しながら、室内の3次元形状をリアルタイムに計測するシステムだ。ドアや階段も難なく通過し、計測が終わるともとの飛行ルートをたどって戻ってくるようになっている。
飛行中、SLAMシステムによって計測結果は即座に3Dデータ化することができる。
スワート氏は最後に、Kinectを搭載したロボット「Turtle Bot」のデータを、「UC-win/Road」と接続してリアルタイムに更新されるバーチャルリアリティーシステムや点群データのデータベース化についての構想を語り、講演を締めくくった。
その内容は、ゲームや趣味、おもちゃなどとして使われている「ハイテク機器」を活用することで、建設業の設計や施工、維持管理などに使えるシステムが意外と簡単に、しかも安く開発できる可能性を示唆するものだった。
