68の窓を装備!リクシルと東大のスマートハウス実験住宅
建材・設備分野の大手企業であるLIXIL(リクシル)は、トステム、INAX、新日軽、サンウェーブ工業(製造部門を除く)、東洋エクステリアが統合して2011年4月に誕生した会社だ。
同社は東京大学生産技術研究所、LIXIL住宅研究所、アイフルホームカンパニーと共同で、東京大学駒場IIキャンパス(東京都目黒区)内に実験住宅「COMMAハウス(コマハウス)」を建設。2011年8月に実験を始めた。
延床面積は93.31m2で、「いえ」「もの」「情報」「ライフスタイル」を統合して、快適性や省エネ性のほか、持続可能エネルギーを最大限に利用することを目指し、2016年3月まで様々な実験を行う予定だ。
建物本体は南面をダブルスキンとし気密性、断熱性、耐震性に優れている。設備は太陽光発電システムや太陽熱利用機器、LEDや有機ELによる省電力照明、そしてセンサーやITを活用して住宅のエネルギー管理を行うHEMSを備えている。
住宅・設備メーカーが参加した実験ということもあり、開口部を利用した省エネに特徴がある。効果的な通風を図るため68カ所もの窓を備え、外付けの可動ルーバーを設置するなど、風や光、熱をコントロールできるような工夫が凝らされている。
COMMAハウスは、実験段階とはいえ、様々なメーカーや異業種の機器を協調運用することにより、オープンなシステムの構築や、蓄積したデータを活用して、住み手を巻き込んだライフスタイルの提案なども目指している。また、家電や空調設備、建築の関係者が連携して、住宅全体の快適性や意匠性を追求しているのも特徴だ。