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維持管理の利便性も3Dで確認

 3次元CADの導入は、設備の維持管理をしやすくするための検討にも役立った。例えば、設備の点検のために作業員が立ち入ったり、バルブやスイッチなどを操作したりできるかは、メンテナンス性を確保するための基本だ。また将来、免震装置を交換する時には、免震装置を搬出入する際のルートを確保しておく必要がある。

 そこで、標準的な身長、体格の人間と同じサイズの人間モデルを使い、3次元CADで設計した機械室などをウオークスルーすることにより、ちゃんと設備の間を歩き回れるかどうかや、メンテナンスしにくい部分はないかなどを確認した。

 免震装置の交換の際には、上下階をジャッキアップする場所や、免震装置を搬出入する際に配管などが干渉しないかどうかも確認した。

維持管理時に人が設備を点検できるかをシミュレーション(資料:竹中工務店)
維持管理時に人が設備を点検できるかをシミュレーション(資料:竹中工務店)

免震装置交換時の移動シミュレーション(資料:竹中工務店)
免震装置交換時の移動シミュレーション(資料:竹中工務店)

 工事に先立つ6カ月の詳細検討期間で作成した施工図は2200枚にも上った。干渉などをなくし、作れることが3次元で確認できた段階で、3次元モデルから2次元図面を作成し、設計の承認を行った。

 そしてこれらの図面を基に、各社は部材を工場製作することで、現場作業の簡素化とスピードアップを図った。