入居者に聞く(1):レーザーカッターで模型づくり

 パーティションで区切られたブースに事務所を構えるアルゴリズム・デザイン・ラボ代表の重村珠穂氏は「渋谷というアクセスのよさと、いろいろなデザイナーと刺激し合えることで入居を決めた。アトリエ内で発生する仕事も多い」と語る。

ブースの一角にある事務所でデザインに取り組むアルゴリズム・デザイン・ラボ代表の重村珠穂氏(写真:家入龍太)
ブースの一角にある事務所でデザインに取り組むアルゴリズム・デザイン・ラボ代表の重村珠穂氏(写真:家入龍太)

 「入居者には建築家のほか家具デザイナー、イラストレーター、ウェブデザイナーもいるので、新店舗を開設したいクライアントに対して店舗の内装設計からロゴマークの作成、ウェブサイトの作成までをトータルに進めることができる。困ったときはアトリエメンバーのメーリングリストで情報を流すと必ず誰かがアドバイスをくれる」と重村氏はco-lab 渋谷アトリエのメリットを語る。

 重村氏は大手建設会社勤務の後、米国のハーバード大学やマサチューセッツ工科大学の大学院でアルゴリズミックデザインなどを学び、デジタル工作機械でのものづくりにも親しんだ。工房にある大型のレーザーカッターは、実は重村氏が私物として持ち込んだものだ。

工房にある大型レーザーカッターは、重村氏が私物を提供した(写真:家入龍太)
工房にある大型レーザーカッターは、重村氏が私物を提供した(写真:家入龍太)

 「デジタル工作機械は、米国では自分が留学していた2004年ころから使用が増えていた。日本ではここ2~3年に関心が高まってきたように感じている。複雑化した建築システムの中で、設計の初期段階で、迅速に問題を解決していくためにも必要になってきたのではないか」と重村氏は語る。

 重村氏は現在、レストランの内装設計を行っているほか、レーザーカッターを使って東北の復興計画の模型を製作中だ。「レーザーカッターを利用すれば、手作業に比べて倍の大きさの模型も製作できるので、より詳細に敷地の理解と復興計画の提案ができそうだ」(重村氏)という。

パソコンで作成した設計図(左)通りに厚紙を切り抜いていくレーザーカッター(右)(写真:家入龍太)
パソコンで作成した設計図(左)通りに厚紙を切り抜いていくレーザーカッター(右)(写真:家入龍太)