台湾:台湾国立大学などにBIM研究センターを開設

台湾国立大学土木工学科の謝尚賢教授(写真:家入龍太)
台湾国立大学土木工学科の謝尚賢教授(写真:家入龍太)

 台湾では公共・民間のプロジェクトとも、BIMの活用を必須とするものが増えている。それに伴い、建設業界でもBIMを導入した企業や導入を検討中の企業が増えている。

 2011年には台湾BIMアワードも開催された。美術館や共同住宅、研究施設、鉄道の駅舎など12のプロジェクトの応募があり、うち5件が入賞した。

 2009年には台湾国立大学にBIM研究センターを開設した。BIM研究センターは、BIMを導入する産業界のニーズにこたえるために開設され、BIMの導入や開発、教育訓練、実務への応用にかかわるサービスを提供している。そして産学官の連携を高めるのも目的の一つだ。

「具体的な業務としては会議やセミナーの開催からBIMソフトのトレーニング、コンサルティングサービス、研究、出版、そして教育訓練で使用するBIM教材の開発までを、ワンストップサービスとして行っている」と台湾国立大学土木工学科教授の謝尚賢氏は語る。

 BIMの普及を促進するための研究センターは、台湾国立大学以外にも続々とオープンしている。2010年にはCECIエンジニアリング、2011年にはMAAグループ、シノテック・エンジニアリング・コンサルタンツ、国立高雄応用科技大学などに開設された。

台湾BIMアワードに応募された駅舎建設プロジェクト(資料:アジア建設IT円卓会議記念講演会より)
台湾BIMアワードに応募された駅舎建設プロジェクト(資料:アジア建設IT円卓会議記念講演会より)

台湾国立大学のBIM研究センターで行っている教育事業の例(資料:アジア建設IT円卓会議記念講演会より)
台湾国立大学のBIM研究センターで行っている教育事業の例(資料:アジア建設IT円卓会議記念講演会より)

 大学教育でも3次元CADやBIMは正式科目として取り入れられている。例えば台湾国立大学の土木工学科では、「エンジニアリング・グラフィックス」として週3時間の授業を行っている。

 その内容はAutoCADによる2次元作図やSketchUpによる3次元モデリングのほかレンダリングやアニメーションの作成、画像やビデオの編集などが含まれる。このほか「工学情報管理」や「BIM技術と応用」といった授業もある。

 日本の大学と比べると、台湾の大学はBIMに対する積極的かつ組織的な取り組みの点で一歩進んでいるようだ。