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シンガポール政府の建築建設局(BCA:Building and Construction Authority)は2015年までに建築確認申請でのBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)による電子申請の義務付けを進めている。一方、地元の建設業はこの政策を生産性向上の機会ととらえ、建築分野だけでなく土木分野でもBIMを積極的に導入し始めた。シンガポールの地場ゼネコン、スイーホン社のBIM導入の取り組みを追った。


 シンガポール政府のBCAは、2015年からは5000m2を超える建物は、意匠、構造、設備のすべてについて、BIMモデルでの電子申請を義務付ける。この前段階として2013年から2万m2超の建物の意匠設計を対象に、建築確認申請のBIM化が始まる(前回の記事を参照)。

 シンガポールの地場ゼネコン、スイーホン社(Swee Hong Engineering & Construction Pte Ltd)は政府主導のBIM導入の動きを生産性向上のチャンスと前向きにとらえ、積極的なBIM導入を始めた。1962年に設立された同社は、建築や設備、造園も手がけているが、主力事業は道路や橋、トンネル、地盤改良などの土木事業だ。

 2012年6月期の売上高は約9730万シンガポールドル(約63億2000万円)で社員約150人、作業員約250人を抱え、シンガポールで10位以内に位置する規模だ。

 屋上にプールを備えたホテルなどで知られる「マリーナ・ベイ・サンズ」の海側に位置する55haの広大な公園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」。有名な人工の木「スーパーツリー」やそれを取り巻く各国をテーマとした庭園、ガラスドームの植物園「フラワードーム」、その他土木工事などをを含め、公園の中心部の施工を元請け会社として担当したのがスイーホン社だ。

 2020年まで整備が行われているこの公園では、現在も同社が、数カ所の工区でプロジェクトマネジメントや機械設備、景観設計や建築、そして道路などの土木工事を行っている。

シンガポールで進むガーデンズ・バイ・ザ・ベイの工事(写真:家入龍太)
シンガポールで進むガーデンズ・バイ・ザ・ベイの工事(写真:家入龍太)

既に完成し一般公開されている公園中心部のガラス張り植物園「フラワードーム」(左)や人工の木「スーパーツリー」(右)もスイーホン社が施工した(写真:家入龍太)
既に完成し一般公開されている公園中心部のガラス張り植物園「フラワードーム」(左)や人工の木「スーパーツリー」(右)もスイーホン社が施工した(写真:家入龍太)

公園内の工事現場の背後にはマリーナ・ベイ・サンズのホテルが見える(左)。公園の平面図を前に担当工区について説明するスイーホン社の施工管理技術者(写真:家入龍太)
公園内の工事現場の背後にはマリーナ・ベイ・サンズのホテルが見える(左)。公園の平面図を前に担当工区について説明するスイーホン社の施工管理技術者(写真:家入龍太)