ツリーハウスなどユニークな建物にも対応
ファーシット・ホームズ社は、この工法で様々な住宅を建設した実績を持っている。2013年3月現在、この工法で7棟目の住宅を建設中だ。コストについては「当社は高性能、高品質の注文住宅を手がけており、従来工法に比べて少し安い程度」と、ファーシット・ホームズ社の執行役員、ブルース・ベル氏は説明する。
また、ツリーハウスのようなユニークな建物も同様の工法で施工している。
CNCルーターを“建設機械”として現場で使うというアイデアは、これまでの設計・施工のやり方に慣れた建設関係者には、なかなか思い付きそうにない。この新しい工法を編み出したのは、建設には素人の工業デザイナーたちだった。
工場でなく、現場で素材から加工する方法は、現場でトラブルがあった場合にも対応しやすい。現場で扱う資材も小型で、手作業も多い。そのため、施主自身が現場での塗装や断熱材を吹き込んだ穴を円形の板でふさぐなどの作業を手伝うこともある。自分自身が工事に参加することで、施主の満足感も高まるようだ。

家入龍太の公式ブログ「建設ITワールド」は、http://www.ieiri-lab.jp/。ツイッターやfacebookでも発言している。