PR

ITを活用して介護が必要な高齢者や障害者などの住生活をサポートする製品やサービスが目につくようになってきた。3DCGで車いすの動線や生活者の姿勢を考慮する設計手法や、窓やシャッターの開閉を自動化する装置、そして階段の上り下りや室内の移動をストレスなく行えるロボティクス技術など、活用分野も多岐にわたる。最近の動向を紹介しよう。

 メガソフトは工務店などのプロユーザー向きの3D住宅プレゼンソフトの最新版、「3DマイホームデザイナーPRO8」を4月9日に発売した。間取りプランの作成、外観・内観のデザイン、施主へのプレゼンテーションという作業の流れをスムーズに行えるのが売り物だ。車いすからの視線などを3Dで確認できるので、よりユーザー本意のバリアフリー住宅の設計がしやすくなる。

3D住宅プレゼンソフト「3DマイホームデザイナーPRO8」の画面(資料:メガソフト)
3D住宅プレゼンソフト「3DマイホームデザイナーPRO8」の画面(資料:メガソフト)

「3DマイホームデザイナーPRO8」に収録されたバリアフリー専用パーツ。サイズ変更も可能なので実際の設備に合わせてカスタマイズできる(資料:メガソフト)
「3DマイホームデザイナーPRO8」に収録されたバリアフリー専用パーツ。サイズ変更も可能なので実際の設備に合わせてカスタマイズできる(資料:メガソフト)

平面図を見ただけでは気付きにくいポイントを3Dで確認

 バリアフリー住宅の設計で重要なのは、車いすで居間から住宅内を自由自在に移動しやすく、キッチンでは作業を楽に行え、トイレや寝室では最小限の動作で便器やベッドに移動できるようにすることだ。また、車いすに座った状態で室内をストレスなく見渡せるようにすることも必要だ。

 そこでメガソフトは、住宅内部を全体的に見渡しながら車いすが移動する際の動線を確認するとともに、洗面所やキッチン、トイレなどを使う生活者の姿勢や視点の高さを3Dで検討しながら設計を進めることを提案している。

(1)キッチンのリフォーム前(左)とリフォーム後(右)(資料:メガソフト)
(1)キッチンのリフォーム前(左)とリフォーム後(右)(資料:メガソフト)

(2)トイレのリフォーム前(左)とリフォーム後(右)(資料:メガソフト)
(2)トイレのリフォーム前(左)とリフォーム後(右)(資料:メガソフト)

(3)洗面所のリフォーム前(左)とリフォーム後(右)(資料:メガソフト)
(3)洗面所のリフォーム前(左)とリフォーム後(右)(資料:メガソフト)

(4)キッチンからの視線の検討。身長155cmの人が立ったときの視線(右)と車いすに座った状態(左)の視線(資料:メガソフト)
(4)キッチンからの視線の検討。身長155cmの人が立ったときの視線(右)と車いすに座った状態(左)の視線(資料:メガソフト)

 例えば、上記(1)~(4)のCGを見ると、平面図を見ただけでは気がつかなかった問題点やリフォームで注意すべきことがよく分かる。

 (1)キッチンに車いすと介護者の2人が入って作業するためにはより広いスペースが必要なことが視覚的に理解できる。

 (2)トイレでは最小限の動作で車いすから便器に移動するためには、車いすと便器が同じ方向に向いていた方が便利なことが分かる。

 (3)洗面所では洗面器の下部に車いすが入り込める空間があると、楽な姿勢で洗面できることが見てとれる。また、(4)対面式キッチンのちょっとした縁の高さも、車いすから見ると視界を妨げるものであることに気付く。

 3Dで設計内容を提示すると、実際にそこに住むことになる要介護者や介護者も設計内容と生活シーンを関連付けて想像しやすく、空間の問題点や要望などを設計段階で出しやすくなる。