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「給料を減らすか、BIMに取り組むか」

 今や、BIMユーザーの“聖地”となった感もあるシェルパだが、ここに至るまでの道のりはまさにがけっぷちからの生還とと言っても過言ではない。

 以前は大手自動車メーカーなどからの施工図作成をメーンに行っていた。BIMに大きくかじを切ったきっかけは、2008年のリーマンショックの翌2009年5月、大手自動車メーカーからの仕事が大幅に減ったことだった。

 高松氏はその時、社員を集めてこう言った。「これからBIMを真剣にやるか、それとも給料を下げるか」。社員はBIMを選んだ。早速、同社は高価な意匠設計用BIMソフト16本を導入し、投資金額は約1000万円にも上った。もはや後には引けない。まさに“背水の陣”でBIMに取り組み始めた。

BIMに取り組み始めて間もないころの社内(写真:シェルパ)
BIMに取り組み始めて間もないころの社内(写真:シェルパ)

 まず、BIMによる業務をこなせるようになるため、意匠設計用BIMソフト「ArchiCAD」の特訓を行った。現在では高松氏をはじめ、25人の社員全員が講師資格を取得している。このほか、同社では様々な顧客に対応するため、RevitやGloobe、MicroStationなど、ほとんどのBIMソフトを導入した。

 BIMに本格的に取り組み始めた2009年は “日本のBIM元年”と呼ばれる年だ。各社がBIMを導入し始めるなか、シェルパには各社が解決できない難しい仕事が舞い込んできた。シェルパの社員はBIMを勉強しながら、顧客から持ち込まれる仕事にこたえていった。