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2012年に発売されたWindows8の特徴は、タッチパネルディスプレーと連係し、iPadやAndroid端末のように指先で画面をタッチしてWindows対応ソフトを操作できることだ。使い慣れたパソコンの機能と、スマートフォンのような操作性を兼ね備えたタブレットパソコンが続々と登場している。この新しい機器に対する建設業関係者の期待は高そうだ。

 スマホのように軽快に使えるiPadやAndroid端末は、小型・軽量で画面がスマホよりも大きく、図面や書類の表示や入力がしやすいことから、建設現場の施工管理などでも使われている。

 そのライバルとして現れたのが、Windows8に対応したタッチパネルディスプレー付きのタブレットパソコン(以下、タブレットPC)だ。CPUにはインテル Core-i5など高性能のもの、メモリーには4GB程度のものを搭載し、64ビット版のWindows8で動作するものが多い。

Windows8に対応したタブレットPCの例。マイクロソフト「Surface Pro」(写真:マイクロソフト)
Windows8に対応したタブレットPCの例。マイクロソフト「Surface Pro」(写真:マイクロソフト)

 さらに画面の拡大・縮小やスクロールなどの操作はスマホのように2本の指を使って直感的に行える。タブレットPCの画面を覆うカバーを開けるのとほぼ同時にOSが起動し、ソフトがスピーディーに使える点もiPadやAndroid端末と同じだ。

 ただ、オフィスなどで、効率的に文書などの入力作業を行うためには、やはりキーボードとマウスが使いたくなる。最近、続々と発表されているタブレットPCには、キーボードを使うために、別売りの携帯式キーボードを後付けするもの、キーボード部分からタブレットPC部分を取り外せるもの、そしてキーボードを折りたたんでタブレットPCとして使うものの3タイプがあるようだ。

 まずは、最近発表された新製品から、各タイプの特徴を見てみたい。

キーボード付きカバーを使うマイクロソフトの「Surface Pro」

 通信やカメラ、センサーなど、様々な機能を備えたタブレット端末は建設業では大変便利だ。その一方で、iOSやAndroid端末などでは、日ごろ使っているCADや表計算ソフトが使えなかったり、Windows対応のVPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)システムでUSBドングルを使って会社のネットワークにつなげなかったりするのは不便な面もあった。

 日本マイクロソフトは、こうした建設業関係者のニーズに応えるタブレットPC「Surface Pro」を6月7日に発売した(上の写真)。

 OSには64ビット版Windows8 Proを採用。CPUにはインテルCore i5プロセッサー、グラフィックスにはインテルHD Graphics 4000を採用し、メモリーは4GBとなっている。液晶画面には10.6インチワイド(16:9)のClearType HD ディスプレー(解像度:1920x1080 ピクセル)を使用し、10 ポイントまでのマルチタッチが可能だ。

 住宅用3次元CAD「ArchitrendZ」を愛用し、3Dによるプレゼンテーションやシミュレーションなどを駆使する福登建設(本社:福井市)の清水榮一常務取締役は、「Surface Pro」の導入を検討中だ。

「Surface Pro」の導入を検討している福登建設の清水榮一常務取締役(写真:Facebookより

 「屋外に持ち出すタブレットPCに求めるものは、事務所内で使うメーンパソコンに見劣りしないスペックだ。特に3Dによるプレゼンでは、単なる静止画やウオークスルーでは十分でない。その場で設計変更しながら見たいという施主の要望にこたえるためには、Surface Proのようなパソコンが必要だ。iPadやAndroid端末では難しい」と清水氏は語る。

 「Surface Pro」の本体は超軽量マグネシウム合金でできており、重さは約907g。「キックスタンド」が内蔵されているので、集中して仕事をしたいときにはスタンドを立ててノートパソコンのように使える。

 この時、文字の入力に使うキーボード付きカバー(厚さ6mm)が別売りされている。普通のキーボードのように打鍵感があるため、入力もリズミカルに行えそうだ。

 タッチパネル上にソフトウエアキーボードを表示して入力する方法もあるが、画面が狭くなるほか、何と言っても指先でキーを入力する感触に違和感をおぼえる人も多いだろう。

 本体表面にはWEBカメラが付いており、キックスタンドを立てた時にちょうど顔の高さに向くように22度の角度で取り付けられている。スカイプなどでネット会議を行うのにも便利そうだ。

 Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlookを含む「Office Home and Business 2013」がプリインストールされており、価格は9万9800円(税込み。記憶容量128GBモデル)とiPadなどより高価だが、同クラスのノートパソコン程度の価格だ。

キックスタンドを立てた状態。集中して仕事ができそうだ(写真:マイクロソフト)
キックスタンドを立てた状態。集中して仕事ができそうだ(写真:マイクロソフト)

 このほか、Wimdows8のパソコンらしいのは、応答性のよい電磁誘導方式の専用ペンが付属していることだ。筆圧を感知して多彩な表現ができるほか、ペンのお尻は“電子消しゴム”になっており、書いた線をこすると消すことができる。ソフトがこの機能に対応していることが前提となるが、図面や書類に手書きでメモを残したり、サインしたりするなどの使い方もできそうだ。

 前述の清水氏は、Windows系のパソコンやネットワーク環境を好んで使っている。「Windows系のパソコンやOSで占められている基幹システムやネットワーク環境下に、iPadやAndroid端末が介在すると、作成したデータを何らかの形で変換してからアップする必要があり、非常に面倒だ。その点、Windows8で動くSurface Proは、外出先からもVPNを使って社内LANに接続できる。事実上、場所を選ばずに仕事ができる」と、メリットを語る。