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3Dのモデリングより仕様決定に重点が移行

 今回で6回目となったBLJ2013の課題は、神奈川県川崎市に実在するマンション、「宮崎台ビレッジ」(114戸)を、180戸以上にして建て替えるという難易度の高いものだった。同マンションは2009年に開催された「Build Live Tokyo 2009 II」(以下、BLT2009II)でも課題として取り上げられた。

 今回は各チームともBIMによるモデリングや解析は当たり前となり、建物の仕様をどう決めていくかというプロセスや、近隣を巻き込んだワークフローの構築に力を入れたチームが多かったようだ。

 例えば芝浦工大の「Guppy」は、グーグルアース上に設計中の建物を3Dで公開しながら、住民や近隣住民、施工者などに扮(ふん)したスタッフから意見を集め、それをもとに設計を修正するという作業を4回も繰り返した。

 また、「スカンクワークス」はBLT2009IIのときに作成したBIMモデルの再検証から始め、さらに快適性の高い中庭や通風性のよい住戸、生物多様性の追求などを行い、評価することに大半の時間を割いた。これは他のチームも同様だ。

BLJ2013では各チームはBIMによる建物のモデリングより、仕様の決定に大半の時間を割いた。「Guppy」(左)と「スカンクワークス」(右)の作業風景(写真:家入龍太)
BLJ2013では各チームはBIMによる建物のモデリングより、仕様の決定に大半の時間を割いた。「Guppy」(左)と「スカンクワークス」(右)の作業風景(写真:家入龍太)

 つまり、3Dによるモデリングや図面・CGの作成、解析・シミュレーションといったBIMの技術面は当たり前となり、各チームの関心はBIMを使っていかに付加価値の高い設計を実現するかというワークフローの変革の方に移ってきたことがうかがえる。