形式知だけでなく、日建設計の暗黙知も取り込む

 今回の提携は、日建設計がグラフィソフトに持ちかけたものだ。ArchiCADを世界中で販売しているグラフィソフトが日建設計を戦略的パートナーとして選んだ理由は、日本の建築設計は世界的に見ても最も詳細だからだ。

 日建設計の山梨知彦執行役員は、「形式知としての日本の設計実務ニーズはこれまでも天井伏図ツールや自由に断面を切れる機能などとして、ArchiCADに反映されてきた。今回の提携では“暗黙知”のノウハウをArchiCADに投入できるようにしたい」と説明する。

調印式に先立って行われた記者会見で戦略的パートナーシップの締結を発表する両社の首脳陣。右からグラフィソフトジャパン代表取締役のコバーチ・ベンツェ氏、ハンガリー・グラフィソフト本社のCEO、ビクター・バルコニー氏、日建設計代表取締役の岡本慶一氏、同執行役員の山梨知彦氏(写真:家入龍太)
調印式に先立って行われた記者会見で戦略的パートナーシップの締結を発表する両社の首脳陣。右からグラフィソフトジャパン代表取締役のコバーチ・ベンツェ氏、ハンガリー・グラフィソフト本社のCEO、ビクター・バルコニー氏、日建設計代表取締役の岡本慶一氏、同執行役員の山梨知彦氏(写真:家入龍太)

 グラフィソフトは、これまでも形式知としては日建設計を含む日本ユーザーのニーズは製品開発に反映してきた。日建設計のBIM活用ノウハウは日本のトップレベルにあり、同社の暗黙知レベルのニーズまでを満たす製品をつくれば、さらに使いやすさが増し、世界中どこでも受け入れられるというわけだ。