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スリップフォームの仕組みを導入

 道路の中央分離帯などのコンクリート構造物を、移動する型枠を使って連続的に施工する「スリップフォーム」という工法がある。コンター・クラフティングは、まさに3Dプリンターのヘッドに、スリップフォームの仕組みを導入したものだ。

 ヘッドに先端に小型のスリップフォームを取り付け、凝固前でも自立する生コンクリートを噴射しながら高さ数センチメートルの壁の内外面を1周するように造形する。続いて壁の内部にトラス状の補強材をジグザグに造形して1層の造形が終わる。するとヘッドは1層分、高い位置に移動し、その上の層の壁を造形する。この作業を繰り返して建物の躯体を立ち上げていくのだ。

スリップフォームが先端についたヘッド(左)。工法のノズルは壁の中にトラス状の補強材を造形するのに使用する(右)(写真:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)
スリップフォームが先端についたヘッド(左)。工法のノズルは壁の中にトラス状の補強材を造形するのに使用する(右)(写真:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)
スリップフォームが先端についたヘッド(左)。工法のノズルは壁の中にトラス状の補強材を造形するのに使用する(右)(写真:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)

 壁の補強材となる鉄線やニクロム線のコイルは、造形中に自動的に埋め込むことができる。また、冷暖房用のパイプ(壁体を冷やしたり温めたりするための液体を通すパイプ)も、壁面と同時施工が可能だ。

スリップフォームの走行と同時にスプリング状の補強材を埋め込むことも可能だ(写真:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)
スリップフォームの走行と同時にスプリング状の補強材を埋め込むことも可能だ(写真:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)