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建設の自由度と工期、工費にも競争力

 コンター・クラフティングの構想を見た人は、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)など最新の建築設計手法に対応して、斬新な建物を建設するための新技術という印象を持ったかもしれない。

 しかし、コシュネビス教授がコンター・クラフティングの研究を始めた動機は、意外にももっと現実的なものだ。まずは、人間の最も基本的な生存欲求である住居を貧困層でも手に入れられるようにすること。そして現在の建設手法が持つ問題点――遅い、労働集約的で非効率、危険な作業、廃棄物やCO2排出量の多さ、汚職問題の生じやすさ、高コストと常態的なコスト超過など――を解決することだった。

講演後のコシュネビス教授(写真:家入龍太)
講演後のコシュネビス教授(写真:家入龍太)

 そこで低コストで短工期、ずっと安全な作業、ずっと少ない環境へのダメージ、ずっと少ない運搬と施工管理の問題、という課題を最新の製造技術を使って解決する前例のない建築工法を編み出したのだ。コシュネビス教授は、建築の自由度だけでなくコストや施工速度の競争力も、在来工法はもちろん、プレハブ工法に比べてもコンター・クラフティングが優位であるとしている。

建設コストと建築の自由度を比較したイメージ。コンター・クラフティングはプレハブ工法よりも安く、建築の自由度は在来工法よりも高い(資料:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)
建設コストと建築の自由度を比較したイメージ。コンター・クラフティングはプレハブ工法よりも安く、建築の自由度は在来工法よりも高い(資料:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)

施工速度と建築の自由度を比較したイメージ。コンター・クラフティングはプレハブ工法よりも施工速度が速く、建築の自由度も在来工法より高い(資料:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)
施工速度と建築の自由度を比較したイメージ。コンター・クラフティングはプレハブ工法よりも施工速度が速く、建築の自由度も在来工法より高い(資料:南カリフォルニア大学、Berok Khoshnevis)