遠隔操縦ボートで1号機の地下水もれを発見

 原子炉建屋内に地下水が流入している場所を発見し、止水するミクロな対策も動き始めている。1~3号機周辺は放射線量が高いため、長時間、人間が立ち入って地下水流入個所を探すことは難しく、遠隔操作による調査が必要だ。

 その第一歩として、東京電力は2013年11月、1号機建屋の内部で、汚染水が格納容器から地下にある「トーラス室」にどのような経路で流れているのか遠隔操縦のボートで調べた。資源エネルギー庁平成24年度発電用原子炉等事故対応関連技術基盤整備事業(遠隔技術基盤の高度化に向けた遊泳調査ロボットの技術開発 PDF)において開発された長尺ケーブル処理技術と自己位置検知要素技術も使われている。

 トーラス室とは原子炉圧力容器を納めた格納容器の下部にリング状に設けられた圧力制御室を収容する空間で、建屋の地下で格納容器の周囲をぐるりと一周するように設けられている。11月13日は時計回り、14日は反時計回りでそれぞれトーラス室を半周ずつボートを航行させて調べた。

 その結果、13日に建屋内部の1カ所でベント管から、他の1カ所でサンドクッションドレン管から漏水しているのが発見された。

1号機建屋の地下で行われたボートによる漏水個所の調査概要
1号機建屋の地下で行われたボートによる漏水個所の調査概要(資料:東京電力、筆者が一部加筆)

遠隔操縦ボートの航行ルート。11月13日はルート1、14日はルート2を調査し、1番と4番の場所で漏水が発見された(資料:東京電力)
遠隔操縦ボートの航行ルート。11月13日はルート1、14日はルート2を調査し、1番と4番の場所で漏水が発見された(資料:東京電力)

1号機地下で発見されたベント管からの漏水(写真:東京電力)
1号機地下で発見されたサンドクッションドレン管(右)からの漏水(写真:東京電力)
1号機地下で発見されたベント管(左)、サンドクッションドレン管(右)からの漏水(写真:東京電力)

 この調査ではトーラス室の内側の漏水を調べたが、周囲の地盤と接するトーラス室の外側壁面を同様に調べることで地下水の流入個所が発見できそうだ。