水中の漏水個所調査はロボットで

 地下水が建屋に流れ込んでいる個所を調べるロボットも開発された。日立製作所と日立GEニュークリア・エナジー開発した「水中走行遊泳型ロボット」だ。その名の通り水中を自由自在に泳ぎ回れるだけでなく、水中にある垂直の壁面を走行することができる。

水中走行遊泳型ロボット
水中走行遊泳型ロボット(写真:日立製作所、日立GEニュークリア・エナジー)

 高さ330×長さ605×幅450mmの本体には1組のクローラー(無限軌道)のほか、水中で姿勢を制御する垂直スラスター(プロペラ型の推進器)が4基、水平スラスターが2基付いている。大気中の重さは31.5kgだ。

 原子炉建屋の水底をクローラーで走行しているときに障害物があった場合には、これらのスラスターから水を噴射して水中を遊泳し、障害物を回避する。

 また、遊泳中に姿勢を90°変化させ垂直の壁にロボット本体を押しつけるようにすると垂直の壁面も走行できる。

水中遊泳から壁面走行に移る過程水中遊泳から壁面走行に移る過程
水中遊泳から壁面走行に移る過程水中遊泳から壁面走行に移る過程(写真:日立製作所、日立GEニュークリア・エナジー)

狭い場所での地下水漏れを調査するロボットも

 両社は、人間が入れない障害物や構造物に囲まれた狭い空間を移動しながら、冷却水の漏えい場所や燃料の状態を調査する「形状変化型ロボット」も開発した。

形状変化型ロボット
形状変化型ロボット(写真:日立製作所、日立GEニュークリア・エナジー)

 2台の小型クローラーとカメラが関節を介して接続されており、形を自由に変えながら直径100mmの管内や凹凸面、格子寸法25×90mmのグレーチング上を安定的に走行できる。

 平面走行時の寸法は高さ90×長さ250×幅272mm、管内走行時は高さ90×長さ640×幅65mmで、重さは7.5kgだ。

平面走行時と管内走行時で形が変わる平面走行時と管内走行時で形が変わる
平面走行時と管内走行時で形が変わる平面走行時と管内走行時で形が変わる(写真:日立製作所、日立GEニュークリア・エナジー)