PR

4Dによる検討で小さなずれも見逃さない

 第1段階ではさらに、3Dに時間軸を加えた4Dによるモデリング技術の習得も行った。「商業ビルなどで、エスカレーター部分の上下階を火災時に防煙シャッターで仕切るとき、2D図面だとちょっとしたところですき間があるのを設計時に見落としてしまうことがある。その点、4DによるBIMモデルで様々な角度から検討すると、こうしたすき間も見逃すことはない」と石橋氏は説明する。

3Dによる建物内部のモデリング(資料:清水建設)
3Dによる建物内部のモデリング(資料:清水建設)

火災時に可動式の防炎シャッターの動きを4Dで検討したモデル。エレベーター周りで上下階の境界部分がすき間なく遮断できるかを検討した例(資料:清水建設)
火災時に可動式の防炎シャッターの動きを4Dで検討したモデル。エレベーター周りで上下階の境界部分がすき間なく遮断できるかを検討した例(資料:清水建設)
火災時に可動式の防炎シャッターの動きを4Dで検討したモデル。エレベーター周りで上下階の境界部分がすき間なく遮断できるかを検討した例(資料:清水建設)

4Dによる施工手順の説明(資料:清水建設)
4Dによる施工手順の説明(資料:清水建設)

 また、タイル割りを設計するとき、2D図面だと床と壁の目地が別々の図面に描かれていたため、ずれていることに気付きにくい場合もあった。「これをBIMで設計することで、床と壁の目地を連携させやすくなった」(石橋氏)。

トイレのタイル目地の設計例。2D図面だと床と壁の目地がずれていることに気付きにくい場合もある(左)が、BIMだと床と壁の連携が取りやすい(右)(資料:清水建設)
トイレのタイル目地の設計例。2D図面だと床と壁の目地がずれていることに気付きにくい場合もある(左)が、BIMだと床と壁の連携が取りやすい(右)(資料:清水建設)
トイレのタイル目地の設計例。2D図面だと床と壁の目地がずれていることに気付きにくい場合もある(左)が、BIMだと床と壁の連携が取りやすい(右)(資料:清水建設)

 現場で柱と梁の接続部などの詳細モデリングや、意匠・構造・設備のBIMモデル連携、そしてBIMによる施工図の作成も行った。

 シンガポールではコンドミニアムや病院の建設が盛んだ。コンドミニアムは凝ったデザインの外観が好まれ、そうした物件の方が値上がりする傾向があるようだ。地元の建設会社も普通のコンドミニアムなら施工できる実力を身につけてきたため、日系の建設会社はより複雑なデザインのものを手がける傾向にあるという。

 「コンドミニアムや病院は、設備を収納するスペースにあまり余裕がない場合が多く、変更も多い。その点、BIMで設計しているとスムーズに対応できる」と石橋氏は言う。

意匠と構造の連携。構造を参照しながら意匠を設計(左)したり、意匠を参照しながら構造を設計(右)したりすることにより取り合いを正確に行う(資料:清水建設)
意匠と構造の連携。構造を参照しながら意匠を設計(左)したり、意匠を参照しながら構造を設計(右)したりすることにより取り合いを正確に行う(資料:清水建設)
意匠と構造の連携。構造を参照しながら意匠を設計(左)したり、意匠を参照しながら構造を設計(右)したりすることにより取り合いを正確に行う(資料:清水建設)

柱と梁の接合部の詳細なBIMモデル(資料:清水建設)
柱と梁の接合部の詳細なBIMモデル(資料:清水建設)
柱と梁の接合部の詳細なBIMモデル(資料:清水建設)

BIMモデルから各種施工図を作成(資料:清水建設)
BIMモデルから各種施工図を作成(資料:清水建設)