日本のエリジオンにも世界が注目
去年に引き続き、日本から唯一、出展したのは点群処理ソフト「InfiPoints」の開発元であるエリジオン(静岡県浜松市)だ。
このセミナーではInfiPointsの機能を用いて、点群データからプラント施設の配管を3Dモデル化する、建物の点群から施工図を作成する、高架橋が複雑に交錯する首都高速道路の点群データを使って橋桁裏面を検査するためのシミュレーションを行う、といった幅広い活用事例が紹介された。
3Dレーザースキャナーで計測した点群データを3Dモデルに加工したり、図面化したりするソフトは様々なものがあるが、機能が偏っている製品も多い。
その点、エリジオンは点群ユーザーをこまめに回り、2D図面作成機能などユーザーが実務で必要とする機能をInfiPointsに地道に盛り込んだため、世界のユーザーから注目を集めたのだ。
実物の建物などを点群データとしてコンピューターに取り込み、設計などに活用したいユーザーのニーズは全世界で共通だ。その要望と誠実に向き合い、製品開発に取り入れる日本ならではの「おもてなし」の心が、評価されているとも言えそうだ。