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【連載目次】

第1回 センサー情報で進化するインフラの維持管理(1)
第2回 センサー情報で進化するインフラの維持管理(2)
第3回 ビッグデータ時代とデータ活用技術の最先端(1)
第4回 ビッグデータ時代とデータ活用技術の最先端(2)
第5回 位置情報の活用による現場点検業務の効率化
第6回(最終回) 住民参加とICTの活用でインフラを維持管理

【初めに】

 都市における建築と土木インフラの課題は、レイヤーが異なり、一見すると別のものに見える。しかし、急速な老朽化の進行に伴う維持管理コストの増加への対応、経験豊富な技術者の減少などによる技術力の低下や技術の伝承など共通する課題も多い。また、これらの課題解決の方策として、ハードからソフトへ経営を展開し、センサーや情報端末などのICTを業務の効率化・合理化に活用しようとする点など、その方向性も一致する点が多くみられる。

 本連載では、先駆的なICT技術や、その技術を活用した取り組みを、土木インフラの維持管理における課題解決という切り口で展開していくが、上述したように、建築における課題についても同様の視点で捉えることができる部分は大きいと考えている。

 連載は、東京大学大学院情報学環社会連携講座による「インフラ・イノベーション研究会」の成果を基に、4つのテーマを抽出した(下図)。

業務系:業務との関連性が深い
基盤系:業務依存性が少なく事業分野を超えて共通性が多い
コンストラクション系:土木・建設関係に関係が深い
エコシティ系:建設業界に限らず汎用性が高い

 連載の前半では、「基盤系」及び「エコシティ系」を中心に、まず、センサー情報の流通が進む中でのその利活用の可能性を考える((1)センサー情報の流通と利活用による価値の創出)。次に、センサーなどのデータ活用を考える上でベースとなる先端技術や、近年注目されるビッグデータの現状、今後の展開の方向性などについて考えたい((2)ビッグデータ時代の到来とデータ活用技術の最先端)。

 連載の後半では、「業務系」及び「コンストラクション系」を中心に、インフラに関係が深いテーマを設定し、インフラ施設の維持管理にICTを活用することによって、維持管理業務の効率化を図る取り組み((3)ICTの活用による維持管理業務の効率化)を紹介するとともに、財政の逼迫、老朽化が進み、適正なインフラの維持管理が困難となる中、市民参画の促進による新たな社会基盤の維持管理の姿とICTについて述べることを予定している(?地域を守る社会ネットワーク活動へのICTの活用)。

 本連載では、当講座が主催する「インフラ・イノベーション研究会」において講演いただいた各企業・団体の先駆的な技術や取り組みを適宜引用することとしている。ここに、研究会活動にご協力いただいた講師各位に御礼申し上げる。

連載 ICTが解決する社会インフラの課題


監修:「インフラ・イノベーション研究会」(東京大学大学院情報学環社会連携講座)

 様々な分野にわたる幅広い知識や経験が交流し、新しい価値が生み出されるよう努めるとともに、これらの先駆的な取り組みが実用化され、幅広く展開されることを目指して実施。2011年度末までに10回開催した。2012年度も活動を継続中。
・URL= http://www.advanced-infra.org/infra.html