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 談合の相次ぐ摘発や低価格入札の頻発,公共投資の減少など,土木の世界はかつてなく厳しい局面にあります。様々な問題が山積するなかで,本格的な技術競争の幕が切って落とされました。まだ健全な競争環境が整備されているとはいえませんが,現在の厳しい競争を乗り越えてこそ,次代を担うにふさわしい技術者や組織になるはずです。日経コンストラクションは,まじめに頑張る技術者や組織に力を与える媒体でありたいと願っています。

 ある低入札現場の所長に話を聞く機会がありました。当然のことながら言葉の端々に低入札現場の厳しさを感じさせる話が続いたのですが,すべてを否定的にとらえているわけではありませんでした。低入札現場を乗り切るために技術者が様々な検討や工夫を重ねるうちに,「考える力」が付いてくるはずだと語ったことが印象に残っています。

 転換期の対応で差が付くのは技術力だけではありません。これからしばらくは,官と民の関係あるいは発注者・設計者・施工者の関係を再構築していく時期でもあります。これから数年間の対応が,その後のポジションを左右する重要な時期にあると言っても過言ではありません。日経コンストラクションでは,土木の仕事に携わる実務者が転換期を生き抜いて厳しいなかにもやりがいを見いだし,建設産業に活力を生み出すような情報の提供に力を入れていく考えです。

 雑誌本体では,2007年4月13日号から誌面を刷新します。個々の技術提案型入札でどんな技術提案が評価されたかを追跡する新コラムなどを立ち上げるほか,低入札の時代を乗り切るための特集記事を重点的に展開していきます。ウェブ上では近々に購読者限定サイトを開設し,「実践!交渉術入門」や「コンクリート診断士の取り方」など雑誌上で過去に好評を博した記事のお役立ち情報をアップしていきます。

 出版業界は構造不況などといわれて久しく,日経コンストラクション編集部も土木実務者と同じように仕事に追われる日々を送っていますが,前向きな姿勢でものづくりに取り組み,現在の厳しい時代を乗り越えていきたいと考えています。