ケンセツ的視点
目次
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LED電球でリフォーム提案
先日、義父から相談されて、LED電球のデモンストレーションをしに妻の実家に訪れた。LED電球を体験しながら、住まいの困りごとの話に発展。住宅会社がこのような相談に乗っていれば、LED電球をきっかけにペンダントの交換や新たな照明器具の提案など、リフォーム需要につなげられるのではないだろうか。
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高齢者向けにもシェアハウスを
「高齢者向けのシェアハウスがあってもいい」と話すのは園田眞理子氏。高齢者住宅や少子高齢社会の問題を研究する、明治大学理工学部建築学科の教授だ。「特に貧困層にとって有効な選択肢になるのではないか。月額約6万円の国民年金では暮らせない高齢者でも、5人集まれば月額約30万円になり、1人で暮らすより豊かな生…
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規格外の宮大工が遺したものとやり残したこと
8月9日、一代の傑物棟梁が78歳で他界した。田中文男さんだ。新聞の訃報はどれも職業を「宮大工」としていた。「宮大工? 国指定重要文化財の修復?」。短くまとめられたプロフィールにとまどいを感じる自分がいた。
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リフォームをめぐるプロと顧客のすれ違い
なぜ、こんなに食い違うのだろうか……調査結果を眺めるほど、そんな思いが強くなる。グラフは「リフォームの依頼主が依頼先を評価するうえで重視する項目」について、プロと顧客の両方に聞いた結果。上の灰色の部分は「プロ」の回答、下の黒い部分は「顧客」の回答。両者の食い違いが甚だしかった項目を抜き出した。
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東京メトロと都営地下鉄、一元化の障壁は?
東京メトロと都営地下鉄――。事業主体が異なるこれらの地下鉄を一元化しようと、東京都が動き出している。8月3日に第1回の協議会を開き、年度内を目標に方針を固める見通しを示した。
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高速道路会社、稼ぎ頭は道路事業じゃなかった
日本道路公団が解散してから間もなく5年がたつ。分割民営化した高速道路会社が最も利益を上げている事業部門は何か。多額の通行料収入がある本業の道路事業かと思えば、そうではない。サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)の運営による「道ナカ」事業だ。
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他社物件をリフォームするリスク、保険で軽減
2010年7月23日付の記事「新築時の施工者にリフォーム依頼、2割切る」で報じたように、住宅リフォームの施工者は多くの場合、かつて他社が新築した住宅に手を加えることになる。いかに状態がよく、設計図書がきちんと残っていても、隅々まで設計図書の通りに施工されていることを完成後の調査で確認するのは難しい。…
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住宅が「つながる」ことで広がるビジネスの可能性
「これまで単体で存在していた住宅や自動車がつながるようになる」――スマートハウスの本質をこう表現するのは、日本アイ・ビー・エム(日本IBM)未来価値創造事業事業開発部長の池田一昭氏だ。
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グリーンビルディングは一夜にして成らず
「これこそグリーンビルディング(環境配慮型の建物)」と、納得した建物がある。東京都千代田区神田駿河台の「三井住友海上駿河台ビル」だ。グリーンビルディングは一夜にして成らず。(1)建物の高い省エネ性能、(2)ビル管理者の努力、(3)企業の姿勢――の三つがかみ合って本物のグリーンビルディングができる。
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LED照明器具の施工は意外に簡単
LEDの照明器具と聞くと、施工はとても大がかりな作業が必要になり、手間も大変というイメージがあった。だが、実際の現場を見学してみると、筆者が予想していたよりも簡単なことに驚いた。LEDダウンライト一つの取り付けに、ものの5分とかからない。
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ムク材の割れをどう考えるか?
日経ホームビルダー8月号の使えるニュースで「内部割れした乾燥材が流通」という記事を書いた。現在、乾燥材で最も普及している「高温セット法」に関する話だ。この問題を関して、記事に盛り込めなかったが、読者に伝えて聞いてみたいことがある。一つは、内部割れした高温乾燥材が、市場にどの程度流通しているか。
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iPadは住宅会社を救うのか
米アップルの高機能携帯端末「iPad」。建築業界にも着実に流行の波が押し寄せているようだ。ある工務店の社長のAさんは、iPad活用者の一人。建て主との打ち合わせで利用しているという。彼の体験談から、iPadが工務店の救世主となり得る可能性が見えてきた。
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長寿命の家づくりは“劣化”の理解から
長持ちする建材や設備を採用しても、誤った使い方をしてしまえば、本来の家の寿命を縮めかねない。それだけに、長寿命な家づくりのために設計者や施工者は、建材や設備の“劣化”について理解し、住まい手に伝えておくことが必要――。建材メーカーに取材を重ねていると、こう考えるようになった。住まい手や施工者が陥りや…
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区分所有権を「所有権」とは呼べなくなった日
列島はまもなく梅雨明け。暑い夏とともに8月6日がまたやってくる。日本人のほとんどが「ヒロシマ」を想起するだろうこの日は、マンションに住む人にとっては別の意味で特別な日でもある。8年前の2002年8月6日、区分所有権は突然、「所有権」と呼べないレベルの権利に変えられることになったからだ。
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設計事務所は何を提示できるのか
設計事務所は工務店がいないと家を建てられない。一方、工務店は設計事務所と組まなくても家を建てられる。これらのことは、建設業許可を受けている設計事務所はあまり見掛けないが、建築士事務所として登録している工務店は多いことからも明らかだ。家づくりにおいて、設計事務所と工務店の関係は大きく分けて3つある。
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あなたは既存擁壁の強度を示せますか
日経アーキテクチュアの「地盤とつきあう」が6月28日号で連載を終えた。全7回にわたって、ウェブサイト上でできる事前調査に始まり、地盤調査結果の読み方や既存擁壁の取り扱いなどを、構造設計者や地盤専門家に解説してもらった。企画のきっかけは、2009年の住宅瑕疵担保履行法の施行だ。
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満場一致で選ばれた大成建設の“挑戦”作
ゼネコンの設計・施工といえば、「安くて、手堅い」が魅力の一方で、「無難で、意外性がない」のが難点というのが筆者のイメージだった。こうした印象を覆す挑戦的なプロジェクトが完成した。横浜市みなとみらい地区に建つ「みなとみらいセンタービル」だ。大成建設の設計・施工で、一見すると巨大な四角い箱という、地味な…
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過剰な保険・保証はプロ敗北の証
週末のTwitter(ツイッター=ミニブログ)上で「住宅不信」をめぐるツイートが熱を帯びた。きっかけになったのは「建物調査でもセカンドオピニオンが必要になっているとは…」という建物インスペクターのつぶやき。続けざまに10人以上が意見を書き込んだ。
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東京スカイツリー「完成まであと約236m」
東京メトロに乗っていたときのことだ。建設中の東京スカイツリーの写真が載った駅張りのポスターに思わず目を奪われた。「毎日すくすく成長中!東京スカイツリー 7月1日現在、完成まであと約236m(予定)。」というコピーが踊っていたからだ。
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太陽光発電パネルは住宅の新たな“グレーゾーン”
日経ホームビルダーが誌面刷新を行った2010年7月号で注目したテーマの1つが太陽光発電パネルだ。ニュース記事では、急速な普及に伴ってずさんな設置工事による雨漏りが問題化しつつあることを報じた。6月22日付でこのサイトに引用して、大きな反響を呼んだ記事だ。