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 我が家のマンションにはロフトがある。ロフトがもの珍しく感じられた入居当時は、用がないのに登ったり、リビングを見下ろすアングルで意味なく写真を撮影したりと、うきうきする毎日だった。1年たつとさすがに飽きてしまい、3年前からは、恐らく設計者の意図した通り、物置と化している。

 そんな“本来の”使い方をしているはずのロフトではあるが、最近だんだんと使わなくなってきた。理由は一つ。荷物を持ってはしごを昇降するのがおっくうになってきたのだ。

 ロフトに上げたままにしている荷物は、主に使用頻度が低くかさばるものだ。例えば、半ば役目を終えた家電製品やコンピューター、めったに使わない楽器やスーツケースなどに加えて、修理時に必要となるダンボール箱――。居室の押し入れに収納しておくには、場所がもったいないと感じるものばかりである。

 これらの荷物をロフトに運ぶのは、思ったより大変だった。片方の手は、はしごを握らざるを得ないので、荷物はもう片方の手だけで持つことになる。ダンボール箱なら軽くて運びやすいと思いきや、指をかけられないので脇の下に抱えることとなり、体勢がかなり不安定になる。片手ではしごを握った状態でロフトの床に荷物を置くのも、意外に大変だ。ふだん邪魔だと感じる荷物をロフトに搬入して初めて、はしごがこれほど不便なものかと痛感した。

 ロフトが“遊び場”だったころは、はしごで十分だった。しかし、物置として使い出してからは、踏み面が広く手すりのある階段が欲しいと、強く感じるようになった。固定式でなくてよいし、多少は角度がきつくても幅が狭くてもよい。階段であれば、はしごに比べて、実用性と安全性が格段に増す。ロフトを持つ多くの世帯が、同じようなことを感じているのではないだろうか。

 “ロフト付き”は、住宅の売り手・貸し手にとって大きな売り文句だ。にもかかわらず、特にマンションでは多くの場合、不便な昇降を強いられる。コストや設置場所、法規など解決すべき課題は多いものの、ロフトへの昇降がしやすい住宅が増えてほしいものだ。

天井高が1400mmのロフト。普段は使わず邪魔だと感じるものを無造作に置いている。来客用の布団を置きたいところだが、搬入が難しく断念した
天井高が1400mmのロフト。普段は使わず邪魔だと感じるものを無造作に置いている。来客用の布団を置きたいところだが、搬入が難しく断念した

ロフトの入り口は幅が1m足らずなので、特に脇の下に抱えた荷物を搬入するのが意外に大変だ
ロフトの入り口は幅が1m足らずなので、特に脇の下に抱えた荷物を搬入するのが意外に大変だ