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 5月8日に開かれた政府の経済財政諮問会議で、キヤノンの御手洗冨士夫会長など民間議員4人は、2007年度に引き続き2008年度の公共事業予算も名目対前年度比で3%削減すべきだと主張した。さらに、2011年度までの3年間、同様の努力を継続すべきだと指摘した。

 1998年度の補正後にピークの14兆9000億円あった公共事業予算は、2007年度の当初予算で6兆9000億円に縮小している。冬柴鉄三国土交通相は、「ショックな話だ」と批判した。

 民間議員は、コストを引き下げる余地はあると主張。国や自治体が一般競争入札を拡大すれば落札価格が下がることから、例えば3年以内にすべての工事を対象に一般競争入札を実施するよう求めた。

 国交相は以下のように反論した。まず、落札率が85%を切ると工事の品質が悪くなるとともに、下請け会社が赤字になる。次に、一般競争入札をすべての工事に拡大すると、莫大な行政経費がかかると述べた。

 果たして、国交相の説明に世間は納得しただろうか。「品質が悪くなるのは、発注者の監督が不十分だからではないのか」、「指名競争入札で建設会社を指名する手間と、一般競争入札で建設会社を審査する手間は変わらないのではないのか」――。こうした疑問の声が聞こえてきそうだ。

 経済財政諮問会議での議論は、公共事業の必要性や入札・契約制度などを問い直す機会になっている。5月8日の会議では予算削減の判断を見送ったものの、2007年6月中には結論を出す予定だ。国交相の説明能力に期待したい。