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サステナブル建築が文化の発展に貢献する

 最後に、個々の建築実務者が環境問題について研鑽を積み、最新の知見や高度の専門性を備えておくことの重要性も忘れてはならない。日本の自動車産業の環境技術が世界をリードしているように、建築分野でも同様の可能性がある。同時に、環境技術に支えられた「サステナブル建築」が、日本の建築文化の中心的なテーマになる可能性すらある。それには、建築実務者一人ひとりが、サステナブル建築の本質を理解することが前提となる。

 建築実務者の使命は、建物の用途や特性、建築主の意向、予算といった様々な条件の中で、そこで働く人々、居住する人々に良質な建築空間、快適な生活環境を提供することだ。それを忘れなければ、つまり、BEE値を高めることが目的化するような錯誤がなければ、CASBEEは「サステナブル建築」の普及を後押しする有効なツールとなるだろう。そして、日本人の精神性をもとに、時代の社会経済情勢を受けてぜいたくをそぎ落とし、機能とデザインを融合させた「サステナブル建築」は、建築文化の発展に貢献するものとなるに違いない。

(注)建築環境・省エネルギー機構の機関誌「IBEC2007年3月号(No.159)」で、「サステナブル建築普及のための戦略的市場変革」の特集を組んでいる。