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 梅雨が明けた。天気予報は今日も、最高気温は軽く30℃を超えると言っている。こうなると頼りはエアコンだ。でも洞爺湖サミットの後でもあるし、消費エネルギーがちょっと気になる。ところで冷房って、家庭の消費エネルギーのうち、どれくらいを占めているのだろうか?

 東京理科大学の井上隆教授らが、東京などに住む988人を対象に家庭におけるエネルギー消費意識について調査したところ、70%が暖房または冷房が一番、消費エネルギーが大きいと認識していたという。冷房と答えた人は30%に達した。

 実際はどうか。エネルギー経済統計要覧によれば、「冷房用」のエネルギー消費が家庭の全エネルギー消費に占める割合は、わずか2%なのだという。最も多いのは、照明・家電などの「動力他」で37%、「給湯用」が28%で第2位、第3位にようやく「暖房用」が27%でランクインする。

 思わず「わずか」と書いてしまったが、省エネという観点からデータとイメージを比べた場合、こういった大きな開きがあることも多い。省エネやエコはどうしてもイメージ先行で物事が進みやすく、そのフレーズを聞いたとたんに思考停止になってしまう「魔法の言葉」のような力がある。その分だけ誤解やウソも入り込みやすい。

 来年の施行に向けた省エネルギー法改正の一環として、設備を含めた住宅の省エネ性能を一次エネルギーの消費量で客観的に評価しようという動きがある。このシミュレーション結果を見ると、意外に感じるデータも多い。

 数字で問うことのできる省エネのような分野こそ、科学的で割り切った「ものさし」とそれを使いこなす知識が欠かせない。そうでないと力の入れどころを見誤ってしまう。