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 改正建築基準法の施行以来、新設住宅着工戸数の推移を注視し続けている。国土交通省が2008年12月25日に発表した08年11月の着工戸数を見て、ガクッときた。まさしく「住宅着工戸数、改正建基法の施行直後並みの低水準に」という結果だったからだ。住宅着工戸数は、改正建基法施行後の戸数が比較の対象になった08年7月以降、前年同月比で大幅増の傾向を示していた。この傾向は、08年10月までのわずか4カ月しか続かなかったことになる。

 改正建基法の影響による住宅着工戸数の前年割れは、07年7月から08年6月まで12カ月も続いた。住宅を建てたくても建築確認審査の停滞で着工まで延々と待たされると知り、建てる気をなくした消費者がいたはずだ。確認審査の停滞がやや収まってきたころ、景気の後退が明確になった。いわば“官製”でない本物の不況が深刻化した影響で、住宅着工戸数の回復が腰折れしたのだろう。

 こうしたなか、政府は08年末に住宅ローン減税の施策を発表した。日経ホームビルダーは直ちに、戸建て注文住宅の新築を3年以内に計画している消費者を対象に、減税の施策が発表されたことをどう受け止めているかを聞くアンケートを実施した。景気後退の急速さからすると、冷めた反応が大勢を占めるかもしれないと予想していた。

 しかしアンケートの結果は、住宅ローン減税を前向きに受け止めた消費者がかなりいることを示していた。減税の影響で、建築時期を早めたり、建てる家として200年住宅を選んだりする可能性があると答えた消費者が、予想以上に多かったのだ。アンケート結果の詳細は09年2月号で報じる予定だ。

 新たに住宅ローンを組んで家を建てる人は、減少に向かっても決してゼロにはならないし、そうした人々を顧客として獲得する住宅設計・施工者も確かに存在する。そういう市場の底堅さが、アンケートの結果に表れたものと思いたい。