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 東洋エクステリアが2月に発表した「洗濯&洗濯物干し場事情」をテーマにしたアンケート調査の結果はちょっと意外だった。それによれば、洗濯物の乾かし方は乾燥機が普及しても「天日干し」が主流だという。

 アンケート調査は2008年10月、東京、愛知、大阪近郊で戸建て暮らしの30代から60代の主婦800人を対象に行われた。ざっと結果を説明すると、洗濯をする頻度は「毎日」が最も多くて55.1%。「1週間のうち5日」が11.4%、「1週間のうち3日」が10.1%と続く。子供の有無などで頻度に差はあるものの、洗濯が家事の主要事項であることに変わりはなさそうだ。

 乾燥機付き洗濯機や浴室乾燥機を所有しているかどうかの質問には、「乾燥機付き洗濯機所有」が30.9%、「浴室乾燥機所有」が28.9%だった。「どちらも所有している」のはこのうち11%。「両方ない」のは51.3%で、おおよそ2人に1人は乾燥機を所有している計算となる。

 しかし、だ。洗濯物の乾かし方を尋ねてみると、乾燥機を所有している人の71.3%が「天日干し」と答えた。2番目は「室内干し」の16.3%。実際に乾燥機を使用している人は12.5%にとどまっている。ちなみに、乾燥機を所有していない人は「天日干し」が80.2%で首位、「室内干し」が残る19.8%を占めた。

 家電量販店に出かけても、目につくのはドラム式の乾燥機付き洗濯機。テレビCMの影響もあって、乾燥機を使う家庭の数はもっと“多い”イメージがあったが、現実はそうでもないらしい。乾燥機があるのに使わない理由は、複数回答で「光熱費が余分にかかる」が最も多くて50.5%。「一度に大量の洗濯物を乾かせない」(37.7%)、「洗濯物がしわになりやすい」(35.1%)などとなっている。使用するのは「雨の日が続くなどして洗濯物がたまったとき」(78%)、「花粉を防ぐため」(19.1%)などで、基本的には「天日干し」を支持しているようだ。

 私は米国に約3年間の滞在経験があるのだが、乾燥機が当たり前の米国でも可能な限り天日干しや室内干しを心がけていた。乾燥機は衣服の劣化が早く、カラっと乾かない印象があるからだ。洗濯ばさみがたくさんぶら下がった日本の洗濯物干しを米国人に見せて、大笑いされた経験もある。米国人にしてみれば「面倒なことをわざわざやるなんて」と言いたいのだろう。米国で洗濯物を天日干ししている家庭を見たことがないわけではないが、多くの戸建てや集合住宅が洗濯物を干せるような環境になっていなかったように思う。

 ライフスタイルが欧米化する中で、面倒でも「天日干し」が一番とする考え方は、何となく日本的な感じがして嬉しい。原風景に洗濯物の「天日干し」を想像する人も多いのではないだろうか。言うまでもないが、「天日干し」ができない家庭もあるから、しないことを非難しているわけではない。

 アンケートによれば、「洗濯物干し場」についての不満は「構造的に雨の日は洗濯物を干せない」が47.4%で一番多かった。東洋エクステリアによれば、これが理由で洗濯物干し場に屋根をつける家庭も多いとのこと。事情は家庭によってさまざまだが、私個人としては、光熱費があまりかからず、洗濯物がしわにならないなど消費者の要望に応えた乾燥機が今後登場したとしても、「天日干し」派が主流であって欲しい。そして、製造メーカーも意外に使われていない「乾燥機」の現状を受け止めた製品開発をしてもらえれば、と思う。