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英国は積極的に海外展開

 ガウチ社長が語るように、世界ではLEEDの普及が進む傾向にある。「09年7月末時点で、LEEDの認証を待つプロジェクトを床面積ベースでみると、約27%が米国外の事業だ」(イー・アール・エス環境部の村上淑子課長)というデータもある。

 日本の建築界ではCASBEEの優れた点を耳にする機会が多い。国土交通省でもCASBEEの国際展開を政策のお題目に掲げる。しかし、世界で広く普及するまでの実績には結び付いていない。

 「別にCASBEEが世界に広がらなくても構わない」という意見もあるだろう。実際に世界各国では、他国の制度を参考にしながら、独自の環境性能評価制度をつくっているケースが多い。気候や資源の確保状況など、国に応じて優先すべき項目が異なることが少なくないからだ。

 だが、国別の基準であっても、下敷きにされる指標はある。ベースの指標が同じであれば、その考えに基づいて建物の設計や計画を進めてきた設計事務所などは、過去の経験を生かしやすくなる。おのずから提案力をはじめとした競争力も確保しやすくなる。

 既に、世界で始まっている規格競争の動きを指摘するのは、前出の村上課長だ。「英国で開発されたBREEAM(ブリーム)では、英国版のほかにもヨーロッパ版や中東の湾岸地域版などを用意している。さらに英国では、ほかの国に対してBREEAMをベースにしたオーダーメードの基準の作成を支援する戦略的なサービスも打ち出している」