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 国際交流基金は10月31日、2012年秋にイタリアで開催される第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展の日本館コミッショナーを建築家の伊東豊雄氏が務めることを発表した。参加作家は写真家の畠山直哉氏、建築家の乾久美子氏や藤本壮介氏、平田晃久氏に伊東氏を加えた5人。会期は2012年9月上旬~11月下旬の予定だ。

日本館の展示に参加するメンバー。左から写真家の畠山直哉氏、建築家の乾久美子氏、伊東豊雄氏(日本館コミッショナー)、藤本壮介氏、平田晃久氏(写真:大家 健史)
日本館の展示に参加するメンバー。左から写真家の畠山直哉氏、建築家の乾久美子氏、伊東豊雄氏(日本館コミッショナー)、藤本壮介氏、平田晃久氏(写真:大家 健史)

日本館の展示平面図と展示の流れ(資料:伊東豊雄建築設計事務所)
日本館の展示平面図と展示の流れ(資料:伊東豊雄建築設計事務所)

 伊東氏らによる提案のタイトルは「ここに、建築は、可能か」。東日本大震災をテーマに建築の根源的な意味を問い直す。被災地のための「みんなの家」について議論し、畠山氏が撮影した復興のドキュメント写真、子どもたちがイメージした「みんなの家」のスケッチなどと合わせて、思考のプロセスを展示する。1年間の議論の成果としてつくり上げた「みんなの家」は日本館の前庭に建設し、展示終了後に被災地へ移設する予定だ。

 「みんなの家」とは、被災地の地域再生や住民交流の場として伊東氏が取り組む建築。2011年10月には「くまもとアートポリス」の事業として仙台市宮城野区に第1号が完成したばかり。切妻屋根で縁側を持つ約12坪の原初的な建築だ。「ベテラン建築家との間では議論を避ける傾向にある。この若手建築家3人とならば、『みんなの家』について議論ができると考えた。被災地に特定の場所を決めて、そこに建てることを前提に話し合ってみたい」と伊東氏は話す。

伊東氏が提唱するプロジェクト「みんなの家」の第1号。被災地で家を失った人々が集う、ささやかな憩いの場をつくる。仙台市宮城野区の公園の仮設住宅敷地内に10月25日に完成した。熊本県から仙台市への贈り物として「くまもとアートポリス」のコミッショナーを務める伊東氏と、同アドバイザーの桂英昭氏、末廣香織氏、曽我部昌史氏が共同で設計した(写真:伊東豊雄建築設計事務所)
伊東氏が提唱するプロジェクト「みんなの家」の第1号。被災地で家を失った人々が集う、ささやかな憩いの場をつくる。仙台市宮城野区の公園の仮設住宅敷地内に10月25日に完成した。熊本県から仙台市への贈り物として「くまもとアートポリス」のコミッショナーを務める伊東氏と、同アドバイザーの桂英昭氏、末廣香織氏、曽我部昌史氏が共同で設計した(写真:伊東豊雄建築設計事務所)