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第42回東京モーターショーで展示しているトヨタホームのスマートホーム「asuie(アスイエ)」のホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)(写真:日経ホームビルダー)
第42回東京モーターショーで展示しているトヨタホームのスマートホーム「asuie(アスイエ)」のホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)(写真:日経ホームビルダー)

 リフォームをきっかけに大手ハウスメーカーが工務店や地域ビルダーなどのOB顧客を奪い去って行く…。こんな顧客の争奪戦が激化しそうだ。その足がかりとなるのが、家庭のコンセントにつないで充電できるプラグインハイブリッド自動車(PHV)だ。

 例えば、11月にトヨタホームが相次いで発表した事業展開には、リフォームや新築の提案など顧客の家づくりに入り込むビジネスモデルが見え隠れする。「PHV、スマートハウス、ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)…。そんなものは家づくりには関係ない」とのんきに構えていると、いつの間にかOB顧客が離れてしまっていたということになりかねない。

HEMSが新築需要のカギに

 トヨタホームとミサワホームは11月29日、電気自動車(EV)やPHV向けの家庭用充電設備工事の事業展開を発表した。まずはトヨタ自動車が2012年1月30日から販売を予定しているPHV「プリウスPHV」の購入者向けに、同社が推奨する工事として家庭用充電設備工事を提案する。工事はトヨタホーム販売店とミサワホームイングが担当。設置工事だけでなく、アフターサービスまで提供する方針だ。

 プリウスPHVの購入者が工事提案の対象となるため、トヨタホームやミサワホームにとっては、リフォームや将来の新築見込み客としての顧客開拓を期待しているとも想像できる。

 だが「充電設備の工事が何故新築につながるのか…」と首をかしげる読者もいるだろう。充電設備工事が新築の受注につなぐからくりには同社が提供するHEMSの存在が大きいと筆者は考える。

 トヨタホームがプリウスPHV購入者向けに提案する工事にはもう一つある。家庭でのEVやPHVの充電をサポートするシステム「H2V Manager(エイチツーブイ・マネージャー)」だ。H2V Managerは、分電盤と充電器の間に接続するコントローラー機器と住宅内のテレビやスマートフォンなどに情報を表示するゲートウェイ機器で構成される。導入すれば、EVやPHVの充電を制御したり、電気使用量をグラフや数字で表示する「見える化」の機能を提供したりできる。

 プリウスPHVの購入者がH2V Managerの利用に慣れてくると、もっと便利な機能を利用したくなる可能性が出てくるだろう。その欲求に答えられる提案が、トヨタホームが販売するスマートハウス「asuie(アスイエ)」に隠されていた。asuieには住宅内のエネルギーを制御するHEMSが搭載されている。当然PHVにも対応可能で、充電スケジュールの制御といった機能のほか、PHVで出掛ける前に事前に車内のエアコンを付けておくといったH2V Managerではできなかった制御も可能だ。また、住宅における電気使用量の見える化機能に加え、太陽光発電システムとの連係や、玄関の電子錠の制御なども利用できる。

 単純にHEMSの機能を利用したいから家を建て直すという顧客は少ないだろう。だが、住宅の建て替えのタイミングと重なっていれば、H2V Managerよりも豊富な機能があるHEMSへの魅力が後押しとなり、asuieを選択する顧客も出てくるのではないだろうか。トヨタホームは12月3日から一般公開される第42回東京モーターショー2011で、asuieのHEMSとH2V Managerの機能説明を展示する。トヨタホームが今後どれだけ新規顧客層を広げられるかの指標の一つとして、プリウスPHVの販売台数とasuieのHEMSの認知度向上に注目したい。

第42回東京モーターショーで展示しているH2V Managerのシステム例。右側にはプリウスPHVにケーブルをつなぎ充電して様子が見える(写真:日経ホームビルダー)
第42回東京モーターショーで展示しているH2V Managerのシステム例。右側にはプリウスPHVにケーブルをつなぎ充電して様子が見える(写真:日経ホームビルダー)

H2V Managerで記録した住宅内の電気使用量のグラフは、スマートフォンからも閲覧可能だ(写真:日経ホームビルダー)
H2V Managerで記録した住宅内の電気使用量のグラフは、スマートフォンからも閲覧可能だ(写真:日経ホームビルダー)

<訂正> 初出時に「H2V Magater」と記述しましたが、「H2V Manager」の誤りでした。(2011年12月5日10時20分)