PR

エネルギーはメーター設置が必須に

 今回はBD+C(新築)分類におけるエネルギー関連の内容を中心に、LEED v4での改訂の一端を紹介する。

 前段で説明したシステムゴールを目指すための具体的な要求水準がクレジットカテゴリーだ。BD+C分類では、新たなカテゴリーとして「INTEGRATIVE PROCESS」(統合的プロセス)と「LOCATION AND TRANSPORTATION」(立地・交通)が加えられた(前出の図1右)。

図1  LEED v4の「システムゴール」と新築の「クレジットカテゴリー」
「ユーザーが協力してつくる」というLEEDの方針に共鳴して、改訂には多くのボランティアが参加している。v4は約3年半の準備期間に専門家、経験者からの2万件以上のコメントや、100以上のパイロット物件で細部の整合性をチェックなどを経て公開された(資料:U.S. Green Building CouncilのデータをもとにGreen Building Japanが作成)
「ユーザーが協力してつくる」というLEEDの方針に共鳴して、改訂には多くのボランティアが参加している。v4は約3年半の準備期間に専門家、経験者からの2万件以上のコメントや、100以上のパイロット物件で細部の整合性をチェックなどを経て公開された(資料:U.S. Green Building CouncilのデータをもとにGreen Building Japanが作成)

 また、それぞれの建築物の特性や用途に合わせてふさわしい認証システムを選ぶことができるようになった。学校、商業施設、医療施設、住宅に加えて、データセンター、宿泊施設、倉庫と物流センター、中層住宅という用途分類が新設されている。

 参照するエネルギーの基準はASHRAE Standard 90.1-2007から、より新しい90.1-2010となった。代表例を示すと、ASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)の基準が約25%厳しくなったことに伴って、LEEDの最低要求水準も「ASHRAEより10%改善」から「5%改善」と、より厳しくなった。

 90.1-2010で新たに盛り込まれた要求事項は多岐にわたり、新しいLEEDリファレンスガイドには一覧表で分かりやすく整理されている。

 敷地内でつくられた再生可能エネルギーは、最低要求基準を満たすためにカウントしてはいけない(ビル全体の電力需要を削減することを優先する)といった細かい規定も新設された。

 エネルギー消費の分析については、メーターの設置、パフォーマンス期間の設定、ポートフォリオマネジャー(米エネルギー省による省エネ基準EnergyStarが提供するソフトウエア)への入力、オプション(同様の成果を出すことができる別の方法)の選択などプロセスがはっきりと示されている。また電力のデマンドレスポンスに関する選択項目が追加された。 

 評価に際しては、気候区分の確認、エネルギー削減予測設定、ビルのタイプ別に選択できるオプション、建物の用途、サイズ、仕様に沿ったエネルギーモデリングが規定されている。また新たな必須項目としてエネルギー使用量がソース種類別に分かるようにするために必要なメーターを付けること、それらのデータを最低5年間USGBCと共有することが厳格化された。

 「健康」への対応は、強く打ち出されている。一例としては建物のライフサイクルにわたって人や環境への影響が少ないことが証明されている製品・材料を選択してそのリストを提出するという選択項目が新設されている。喫煙のコントロールも厳格化された。

 各物件との連携(コミュニティー)も重視されている。LEED ND(エリア開発)分類で認証された区域で新築する場合および「立地・交通」の選択項目を積み重ねていくことで最高16ポイントを獲得できるようになった。

 新たなプロジェクトに関わるすべての人がデザインの早い段階から専門分野を超えてコラボレーションしていくことが、より環境に配慮したグリーンビルディングを作る上で重要になってきている。その点を重視して新設されたクレジットカテゴリーが「統合的プロセス」だ。オーナーの要求事項やデザインの基本姿勢などを広く共有してデザインすることでポイントが取得できる選択項目が用意されている。