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 東日本大震災から4年。3月初旬に訪れた三陸沿岸の被災地の光景に、被災直後とは違った意味で衝撃を受けた。岩手県陸前高田市、宮城県気仙沼市、同県南三陸町をBRT(バス高速輸送システム)で足早に巡ると、港を通るたびに山と積まれた盛り土が目に飛び込んできた。市街地をかさ上げするための土だ。そのおびただしい土の量に圧倒された。

岩手県陸前高田市の旧市街の復興現場。造成用の土を運ぶために巨大なベルトコンベヤーが設置されている。盛り土高さは平均で7.4mになる(写真:日経アーキテクチュア)
岩手県陸前高田市の旧市街の復興現場。造成用の土を運ぶために巨大なベルトコンベヤーが設置されている。盛り土高さは平均で7.4mになる(写真:日経アーキテクチュア)

 三陸沿岸の被災地では、高台への移転先となる宅地を造成し、市街地をかさ上げするために、膨大な土を動かす。例えば陸前高田市で、都市再生機構が市から受託した今泉地区と高田地区の復興市街地整備事業では、切り土と盛り土の総量が2000万m3を超える。これだけで霞が関ビル40杯分以上の土の量だ。盛り土の高さは平均で7.4mとなる。

造成工事で大幅な工期短縮を実現するベルトコンベヤー(写真:日経アーキテクチュア)
造成工事で大幅な工期短縮を実現するベルトコンベヤー(写真:日経アーキテクチュア)

 陸前高田では、大量の土砂を速く安全に、かつ周辺環境に配慮して搬送するために、巨大なベルトコンベヤーが設置されている。大津波にも生き残った「奇跡の一本松」をはるかに上回る大きさで、いまや復興現場の象徴的な存在だ。気仙川をまたぐ部分には、支間長220m、主塔高さ42.6mの仮設の吊り橋が架かる。

写真左手の山を切り崩してベルトコンベヤーで造成用の土を運ぶ。気仙川をまたぐ部分には、支間長220m、主塔高さ42.6mの仮設の吊り橋が架かる。市内の小学生から公募して「希望のかけ橋」と名付けられた(写真:日経アーキテクチュア)
写真左手の山を切り崩してベルトコンベヤーで造成用の土を運ぶ。気仙川をまたぐ部分には、支間長220m、主塔高さ42.6mの仮設の吊り橋が架かる。市内の小学生から公募して「希望のかけ橋」と名付けられた(写真:日経アーキテクチュア)

 こうした設備を駆使して工期を大幅に縮めても、全ての造成工事が終わるのは大震災から8年後の2018年度の予定だ。あと4年かかる。造成工事が完了した地区から建築工事に着手する計画だが、18年度以降でなければ建築工事に取り掛かれない地区もある。その圧倒的な土の量は、事業期間の長さと無関係ではないわけだ。