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 清水建設は12月24日、工事現場前の安全看板と指向性平面スピーカーを一体化した「指向性音声案内安全看板」をヤマハと共同で開発したと発表した。歩行者が聞き取りやすい指向性の高い音声が、注意を喚起する看板から直接発せられる。清水建設は和歌山県内で建設中のトンネル現場で採用し、効果を検証したという。

 以下は発表資料。


視認効果抜群の指向性音声案内安全看板
~視覚と聴覚に同時に訴え、歩行者の注意を喚起~

 清水建設(株)<社長 宮本洋一>はヤマハ(株)<社長 中田卓也>と共同でこのほど、工事現場の車輌出入口前を通行する歩行者の注意喚起を目的に、指向性平面スピーカーと安全看板を一体化した「指向性音声案内安全看板」を開発・実用化しました。この看板の特徴は、ヒトの視覚と聴覚に同時に訴えかけるサウンドサイネージ※という新しい概念を取り入れたことにより、長期に亘り高い視認率を維持できることです。既に近畿自動車道紀勢線十九渕第一トンネル工事でその適用効果を確認しています。

 工事現場に出入りする車輌は多く、現状ではガードマンを車輌出入口に配置して歩行者の安全を確保するとともに、安全性を一層高めるために安全看板やスピーカーからの音声を併用して歩行者の注意を喚起しています。ただ、看板類は、いずれもヒトの「慣れ」により注意喚起の効果が薄れていきます。また、音声は歩行者以外にも伝わるため、近隣住民の方への負担にもなりかねません。

 こうした課題を解決すべく、当社はヤマハ(株)と共同で、指向性と遠達性を兼ね備えたヤマハ製の指向性平面スピーカー「TLFスピーカー」を用い、スピーカーと安全看板を一体化した指向性音声案内安全看板を開発しました。

 この安全看板は、TLFスピーカー、ポスター、収納フレームから構成されます。TLFスピーカーはB1サイズ大のもので、厚さ1.5mm、重さ370gと薄型・軽量で、丸めても破損しないようなフレキシブルさを備えています。性能面の特長は、指向性という言葉が示す通り、音声の伝播する方向を制御できることであり、安全看板のスピーカーから発せられる音声はできる限り歩道上を直進するように制御します。音声が拡散しないので減衰しにくく、外部騒音のレベルで到達距離は変化しますが、概ね30m先程度までは明瞭な音声を伝達できる遠達性も備えています。その結果、歩行者の注意を効率的に安全看板にひきつけることができるので、高い視認性を維持できます。看板の耐久性を考慮して、ポスターには防滴性と音声透過性を満足し、風にも耐える素材を比較の上選定し、フレームは薄鋼板製としています。

 今回、十九渕第一トンネル工事に指向性音声案内安全看板を設置し、視認効果に関する実証を行いました。従来の安全看板の場合、それを視認する歩行者の割合(視認率)は50%にとどまりましたが、指向性音声案内安全看板の設置日は91%に達し、1ヶ月経過後も視認率は67%を記録しました。この数値は、音声情報を変えずに実証した結果であり、定期的に音声情報を変更することで高い視認率を維持することが可能です。

なお、共同開発にあたっては、当社は本安全看板の企画と効果の実証、ヤマハは看板の製作をそれぞれ担当しました。

以 上

※サウンドサイネージ(SoundSignageTM)は、ヤマハ株式会社の登録商標です。

≪参 考≫

近畿自動車道紀勢線十九渕(つづらぶち)第一トンネル工事の概要

工事場所 和歌山県西牟婁郡白浜町十九渕地先
発注者 国土交通省近畿地方整備局
施工者 清水建設株式会社
工  期 2012年11月6日~2014年5月31日
工事概要 十九渕第一トンネル工事は近畿自動車道紀勢線(田辺~すさみ)の約38km間のうち白浜町平間地区~十九渕地区でのトンネル延長388mの工事です。
規  模 【トンネル工】延長:388m、掘削断面積:71.969~88.529m2、
掘削土量:31,700m3、坑門工:2箇所
【道路土工】掘削工:1,200m3、盛土工:6,580m3、
法面整形工・植生工:660m2他

指向性音声案内安全看板

1.看板(外観)
1.看板(外観)
2.看板内部に収納されたTLFスピーカー
2.看板内部に収納されたTLFスピーカー

3.現場設置状況
3.現場設置状況

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