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利用者が駅の広がりを実感できるのは……

 地盤改良の工事は「利用者からは、何をしているかほとんど分からないと思う」(東京メトロの担当者)。乗客が気づくことなく、大動脈の安定運行を維持しながら工事は着々と進んでいく。

 地盤改良が完了したあと、いよいよ周辺の掘削と新たな駅の躯体の構築が始まる。地面を掘り進めながら、地下1階部分のコンコースの床、続いて新設する線路の部分を構築。その後、現在の中野方面行き線路側にある壁を取り壊して新しいホームを建設する。利用者が「駅が広がる」と実感できるのはこのあたりからとなるだろう。

ホームに滑り込む中野行きの電車(15000系)。この壁の奥で新ホームの工事が進んでいく(写真:小佐野カゲトシ)
ホームに滑り込む中野行きの電車(15000系)。この壁の奥で新ホームの工事が進んでいく(写真:小佐野カゲトシ)

 新たなホームが完成すると、次は既存のホームの狭い部分を拡幅する工事に移る。この際は現在の西船橋方面行き線路側の壁を取り壊して線路を移設する作業が必要になるため、まず新ホーム1面だけを使って列車を運行する。その後、中央の線路を使わず新ホームと既存のホームをつなげた状態で残りの工事を行い、工事が全て完了すると、ついに2面3線の駅に生まれ変わり、新たなスタートを切ることになる。

 完成は2020年度の予定で、現在(2014年10月)は地下連続壁を造る前段階の準備をしているところという。2014年3月には、駅の2a出口近くに工事の概要や進捗などを紹介するインフォメーションセンター「メトロ・スナチカ」がオープンしており、現在行われている作業について知ることができる。

南砂町駅2a出口近くにある「メトロ・スナチカ」。電車を模したデザインが目印だ(写真:小佐野カゲトシ)
南砂町駅2a出口近くにある「メトロ・スナチカ」。電車を模したデザインが目印だ(写真:小佐野カゲトシ)

 次回は木場駅の工事を取り上げる。列車を運行しながら既存のシールドトンネルを解体し、上部にコンコースを新設する「世界初」の工事だ。

世界初のトンネル解体で広がる東西線木場駅